ヨーロッパの一人旅は辛かったです。
予想通り、ヨーロッパは誰かと一緒に行くものだと実感しました。
というのも、カップルとか家族連れの方が楽しそうな場所が多かったからです。
いやいや、他の国も人と一緒の方が楽しいだろうという意見があるかと思いますが、特にヨーロッパは人との出会いが少なく、旅人はおろか、現地の方との交流も少ないので、一人の時間がとても長くさみしく感じました。
そんな中でも、特にイタリアはそういった意味で過酷でした。ヨーロッパ随一の観光大国であるイタリア。
真実の口を見る列に一人で並び、口に手を突っ込んだ姿を写真を撮ってもらいました。
スタッフに切ってもらったカメラのシャッターの音が、寒空のヨーロッパに悲しく響き渡りました。
真実の口は勇気を振り絞って口に手を突っ込んだ訳ですが、トレビの泉はなんだか無性に恥ずかしくて、コインを投げ入れなかったことを覚えています。
そう、トレビの泉にはコインを投げ入れるおまじないがあるのです。
トレビの泉のおまじない
古代ローマ時代に作られた20km以上にも及ぶ水路の終端に位置するトレビの泉。超有名で人気の観光地とあって、とんでもない人だかりができていました。
伝説①
このトレビの泉に後ろ向きにコインを投げ入れると、ある事が叶うと言われています。
コイン1枚:再びローマに来ることができる
コイン2枚:大切な人と永遠に一緒にいることができる
コイン3枚:恋人や夫・妻と別れることができると
かつてのローマ・カトリック教会が離婚を禁止していたという名残からこのような言い伝えができたそうです。
コインの投げ方
一応細かなルールがあるようです。
①右手でコインを持つ。
②泉に向かって後ろ向きに立つ。
③左肩越しに投げ入れる。
お賽銭箱のように入れるわけではないようです。
伝説②
昔々、この泉の水には石灰があまり含まれておらず、ローマで一番美味しい飲み水とされていた頃。
戦で旅立つ恋人のために、少女たちがこの泉の水をコップに汲んで渡し、飲み終えたコップを割って忠誠を誓い、将来の愛を確かめ合ったそうです。
そして今でも、泉の右側にある水飲み場で恋人や夫婦でこの水を飲むと、永遠に一緒にいられると言い伝えられているそうです。
コップを割らないと意味ないような気がしますが、それはマナー違反。
投げ入れたコインの行方
1日で約3000ユーロもあるそうで、半分はローマ市が受け取り、もう半分はカトリック系のチャリティ団体に寄付されるそうです。
マナー
残念ながら観光客のマナーが悪く、警備員が常時見張っています。泉の縁に座ることや、飲食などが禁止されています。
歴史を考えれば当然ですが、外にあるので、なんとなく緩い気持ちになる人が多いのでしょう。
そもそも叶えてもらう事が…
恥ずかしくてコインを投げ入れなかったのですが、そもそも1枚を投げ入れる「再びローマに来る事ができる」以外は、パートナーがいないのでやる意味がありませんでした。
そして、大昔ほどローマを訪れることのハードルも高くないので、コインを投げ入れる意味もあまりなかったのです。
つまり、独身無職男性が一人で行って「コイン投げようかな、どうしようかな」とモジモジ悩む必要はなかったのでした。
せんまさお
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