【泥棒博物館?】大英博物館の見どころ

世界最大級の博物館であるイギリスのロンドンにある大英博物館。

常設展示されているものだけで15万点もの品が展示されています。しかも入場料は無料です。(寄付は絶賛受付中で、館内には多数の募金箱が設置されています。日本円でもOKです。)

どれだけ頑張っても1日で見ることは不可能とされています。

実は1日で全て見ようと頑張ってみましたが、チラ見くらいのペースなら可能だと思います。

しかし、見たいものがどこにあるのかすら分からないくらい大量に展示されているので、興味のあるものは事前に調べて行った方がいいかもしれません。

今回は、大英博物館の展示物の中でも特に有名なものがどこに展示されているのかと、どのようなものなのかをご紹介します。



ラムセス2世の巨像(4番展示室)

古代エジプト最盛期を築いた最も偉大なファラオ(王)の像です。

1815年に着任した在エジプト英国領事の手によってエジプトの遺跡から持ち出されました。

実はその前にエジプトを征服していたナポレオン軍がエジプトから運び出そうとしたときに右胸に穴を空けたとされています。が、重すぎて失敗に終わったそうです。

ロゼッタストーン(4番展示室)

古代エジプトの神聖文字(ヒエログリフ)、古代エジプトの民衆文字、古代ギリシア文字の三種類の文字で同一の内容が書かれている石版です。この発見はヒエログリフの解読の鍵となりました。

元々は神殿に納められていたと考えられており、それを建築資材として再利用しようとしていたところを、当時エジプトを征服していたナポレオン軍の兵士によって発見されました。

その後、イギリス軍がナポレオン軍に勝利し、ロゼッタストーンはイギリスへ持ち帰られました。

現在ではエジプトからの返還要求がありますが、大英博物館は拒否しています。

ゲイヤー・アンダーソンの猫(4番展示室)

紀元前600年頃に製作されたブロンズ製の猫の像です。正確には猫の姿をした女神バステトの像です。

19世紀にイギリス人の医師でありオリエンタルなもの収集家のロバート・グレンヴィル・ゲイヤー=アンダーソンが大英博物館に寄贈したため、このように呼ばれています。

実は現在家で飼われているようなイエネコの起源はエジプトにあります。

ある日、ファラオが「猫は神聖な生き物である」と日本の歴史でも聞いたことのあるようなことを言い出しました。

それ以降エジプトでは猫が神聖な生き物とされ、飼っている猫が亡くなったら悲しみを表すために眉毛を剃り落すという行為をしていたそうです。

パルテノン神殿の馬の頭の彫刻(18番展示室)

アテネのアクロポリスの丘に建つパルテノン神殿の彫刻の一部です。

19世紀にイギリスの外交官がパルテノン神殿から削り取ってイギリスに持って帰りました。

ちなみにパルテノン神殿は元々カラフルに彩色されていましたが、大英博物館の関係者が勝手にこの持ち帰った彫刻たちを洗浄して白にしてしましました。

経年劣化で色はすすけており、「ギリシャ彫刻は白だろう」という固定観念から洗浄してしまったそうです。

こちらもギリシャから返還要求を受けているようですが、遺跡から剥がして持って帰ってきた外交官は当時ギリシャを統治していたオスマン帝国の許可を得て持って帰ったし、その人から買っただけだからと拒否しているそうです。

モアイ像(24番展示室)

チリのイースター島で出土した石像です。1868年にイギリス人が無断で持ち出し、イギリスへ持ち帰ら、ビクトリア女王に贈られました。その後、大英博物館に寄付されました。

大英博物館で展示されているものは、現在発見されている中で最も状態の良いモアイ像とされています。

現在イースター島の代表団が返還を要求しています。一方で、イースター島の首長は、保存には世界水準の技術が必要で、大英博物館で保存する方が望ましいとも述べています。イースター島では保全する術がないとの理由です。

エジプトのミイラ(62-64番展示室)

エジプトで作られたミイラです。イギリス人考古学者等によってイギリスに持ち帰られました。

中には「呪いのミイラ」と呼ばれるものもあり、手にした者が不幸に見舞われるそうです。最終的に大英博物館に寄贈されました。

呪いを恐れて大英博物館が手放した呪いのミイラをアメリカの博物館にタイタニック号で運んだから船は沈没したという都市伝説がありますが、それは大英博物館によって否定されています。

ルイスのチェス駒(40番展示室)

スコットランドのルイス島で発見された、12世紀頃に作られたチェスの駒です。セイウチの牙から作られています。

発見は諸説あり、砂丘に埋もれていたとか、砂丘に石の箱に入って埋もれていたとか、牛がそれを掘り起こしたとかです。

全部で78個ありますが、内67個が大英博物館に展示されています。というのも、先に10個を購入した人がおり、残りを大英博物館が購入したからです。先に購入した人は後でもう一つ入手したので、全てで78個とされています。11個はスコットランド博物館にあります。

ちなみにこのチェス駒は「ハリー・ポッターと賢者の石」の映画にも登場しています。

日本(92-94番展示室)

大英博物館の最上階に日本の展示室があります。これもイギリス人が持ち帰った系かと思いましたが、実は三菱商事のギャラリーのようです。日本の歴史的な物が展示されています。

泥棒博物館

大英博物館は展示物の入手方法から、「略奪博物館」とか「泥棒博物館」と呼ばれています。かつてイギリスが世界中に植民地を持ち、世界中に影響力を持っていた名残でしょう。

返還について揉めていることは確かですが、一か所で世界中の珍しい物が見られるということも確かです。

返還され、バラバラになってしまう前に見ておいた方がよさそうですね。

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せんまさお

せんまさお

シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。

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