マザー・テレサをご存知でしょうか。
インドのコルカタ(旧名カルカッタ)で貧しい人々のために活動していたカトリック教会の修道女です。
彼女の活動の一環で、コルカタにはいくつかの施設が作られました。
現在でも彼女が作った施設は運営されており、誰でもそこでボランティアとして活動のお手伝いをさせて頂くことができます。
今回はボランティアに参加する方法、実際に参加してみた感想をご紹介します。
もくじ
マザー・テレサについて
1910年、彼女は現在の北マケドニア共和国の首都スコピエで生まれました。インド人だと思っていた方も多いのではないでしょうか。
1928年、18歳で故郷を離れ、アイルランドで修道女会に入りました。1931年には修練女としてインドのダージリンに赴き、1937年に修道女となりました。以後「シスター・テレサ」と呼ばれるようになります。
1929年から1947年まではコルカタの学校で地理と歴史を教え、人気の先生として活躍しました。1944年には校長に任命されています。
1946年の休暇中、「すべてを捨て、もっとも貧しい人の間で働くように」という神の啓示を受け、修道院を離れて活動することにしました。
そしてコルカタのスラム街へ入っていき、手始めにホームレスの子供たちに無料授業を行うようになりました。やがて先生時代の教え子たちがボランティアとして集まり、教会や地域の名士からの寄付が寄せられるようになりました。
1950年にはローマ教皇庁から認可を受けた「神の愛の宣教者会」を設立し、「飢えた人、服のない人、家のない人、身体の不自由な人、病気の人、必要とされることのない全ての人、愛されていない人、誰からも世話されない人のために働く」という目的のために活動することになります。このとき、修道会のリーダーとして「マザー・テレサ」と呼ばれるようになりました。
一悶着ありましたが、インド政府の協力もあり、ヒンドゥー教の廃寺を譲り受け、「死を待つ人の家」というホスピス(終末期ケアを行う施設。患者に安らぎを与えて看護する施設。)を開設しました。以降、児童養護施設等を解説していきます。
初期のころは、「入所者をキリスト教に改宗させようとしている」としてヒンドゥー教の多いインドでは疑念を抱かれていましたが、実際には入所者の宗教を尊重し、亡くなった方に対してはその方の宗教の方法で看取っていました。
その姿勢に世界中から関心が寄せられ、彼女の活動の幅は世界中に広がっていく事になりました。
1979年にはその功績を讃えられ、ノーベル平和賞を受賞し、賞金は全てコルカタの貧しい人々のために使いました。
その後も世界中で活動を続け、1997年、彼女はコルカタのマザー・ハウスにて逝去されました。
1997年時点で、神の愛の宣教者会のメンバーは4,000人、123か国の610か所で活動をしていました。
彼女の葬儀はインドの国葬として行われました。彼女の死後、彼女はローマ教皇により「聖人である」と認められました。
彼女の活動は修道院によって継続されており、現在でも世界中で貧しい人を救い続けています。
マザー・テレサの施設のボランティアに参加する方法
マザー・テレサが作ったコルカタのいくつかの施設ではボランティアとして活動のお手伝いをさせて頂くことができます。そのためにはまずボランティア登録をする必要があります。
ボランティア登録
登録日:月・水・金
時間:15時
持ち物:パスポート、ペン、メモ用紙
場所:Shishu Bhavan
ボランティア登録時に申込み用紙が配れますので、名前、国籍、パスポート番号、職業、電話番号、日本の住所、インドの宿の住所、参加希望日を記入して提出します。
提出時にボランティアを希望する施設を伝えます。登録が完了すると、パスとチャームを頂きます。
ボランティアは当日の飛び込み参加もできますが、参加者が多いと参加できないこともあります。また、登録時にボランティアを行う上での注意点(かなり良い内容です)を教えて頂けますので、事前登録した方がいいでしょう。
ボランティアスケジュール
※施設によって異なります
5:45 ミサ(参加自由)
7:00 朝食(無料)
8:00 移動
※以下は施設によって異なります
8:30 ボランティア開始
10:30 休憩
10:50 ボランティア再開
12:00 休憩(午前中のみの人は終了)
13:00 ボランティア再開
17:30 終了・解散
マザー・テレサの施設一覧
死を待つ人の家(Nirmal Hriday)
結核・マラリア等で重篤な状態にある患者さんの最期を看取るホスピスです。排せつや入浴の介助、洗濯、掃除、食事の介助等を行います。
孤児の家(Shishu Bhavan)
ホームレスの子供たちを保護する施設です。食事のお手伝い、洗濯、着替え、遊びなどを手伝います。
障害者の家(Prem Dan)
障害があって貧困のために治療などを受けられない人を介助する施設です。排せつや入浴の介助、洗濯、掃除、食事の介助等を行います。
薄弱者(精神的障害者)の家(Shanti Dan)
女性の精神病患者や障害を持つ子供を介助する施設です。洗濯、掃除、食事の介助等を行います。
障害児の家(Daya Dan)
障害を持つ子供を介助する施設です。食事の介助、着替えの手伝い等を行います。
※その他、各施設では必要に応じていろいろします。施設外の貧困者に対する食事の配給の準備なども行います。
マザー・テレサの施設のボランティアに参加した感想
参加する期間が長ければ、入所者の方と触れ合う時間も多いようですが、僕のように一日だけ参加する人の場合は、洗濯や掃除、配給の準備などのお手伝いを割り振られている方が多いようでした。
また、事前に「施設内での写真撮影禁止」「ボランティア同士のおしゃべり禁止」など注意を受けていましたが、守れていない人も沢山いました。一種の観光名所と化している側面もあるのがその原因だと思います。
しかし、長期でボランティアを続けられている方は責任感を持って新人ボランティアに目をかけてくださいます。分からないことがあれば絶対にベテランやシスターに確認してボランティアに取り組んでください。優しく教えて頂けます。
あと結構単純作業が多いので、それを理解した上で参加された方がいいと思います。
せっかく参加させて頂くのなら、少しでも力になれるように頑張りましょう!
ちなみに、僕がボランティアに参加させて頂いたきっかけは、中学生の頃に読んだ以下の本です。長い間、マザー・テレサに密着して取材された日本人記者が書かれた本です。
せんまさお
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