旅をしていると、馴染みのない文化や習慣を目の当たりにすることがあります。また、お邪魔する立場として、マナー面でも気をつける必要があります。
結構有名な話もありますので、僕が旅するまで知らなかったものだけをピックアップしてみました。
ちなみに、日本でも沖縄と北海道では異なる文化を持っていたりするので、「世界ではこうだ」と一概には言えることはありません。
()内の国の表記はあくまで代表的な国を例として挙げています。同一国内であっても地域によっては該当しない場合があります。全員に当てはまることでもありませんので、「へえそうなんだ」くらいの気持ちで見てください。
もくじ
世界の知らなかった習慣・文化・マナー
男でも友人同士で手を繋ぐ(イスラム教文化圏?)
イスラム教の文化という訳でもないらしいのですが、イスラム教は婚前の男女の交流を推奨していないらしいので、男性同士の友情が大切で深いものなのだと思います。このように親愛の意味もありますが、書籍の情報によると、歴史的な意味合いもあるそうです。アラブ地域では、親族であっても敵たりうると考えなければならない時代があったそうで、なまじっかの友好関係は通用しないという背景から、敵対心がないことの現われとして、スキンシップが積極的にとられるようになったそうです。
ちなみに、日本のお辞儀も同じで、相手に自分の首を差し出すことで、敵意がないことを表したことから生まれました。西洋では握手をすることで、手に武器を持っていないことを伝え、敵意がないことを表しました。つまり、争いが多かった時代に生まれたそれぞれの文化が、それぞれのやり方で文化になっていったのでしょう。おもしろいです。
男性が短パンで出歩くのはよろしくない(イスラム教文化圏)
イスラム教を信仰する国では、肌の露出はできるだけ控える必要があり、基本的には長ズボンを履いている人ばかりです。外国人だからいいという話ではなく、特に年配の方からは良いイメージを持たれません。イランでは、短パンでは公共交通機関には乗れません。一緒にいた人はうっかり七分丈のズボンで出てしまい、警察に注意を受けていました。
ちなみに、普段の外出まで言われることはありませんが、仏教寺院やキリスト教会など宗教的に重要な場所では、短パンでは入ることは大変失礼にあたります。海外旅行に行かれる方は、肌が隠せる服もお忘れなく。
サラダをあまり食べない(中国)
中国には火の通っていない野菜を口にする文化が浸透していません。これはかつての日本も同じで、もともと野菜の多い料理を食べる食文化なので、わざわざ生の野菜を食べる必要がなかったのです。寒冷地など葉物野菜がとれにくい地域では、サラダは一品として食べられてきましたが、昔の日本ではサラダを食べていると「動物の餌みたい」と思われていたそうです。
中国では医食同源の文化が発展しているので、わざわざ栄養のためにサラダを食べる文化を取り入れる必要がなかったので浸透していないと言われているそうです。実はサラダは割りと最近になって食べられるようになった料理だったという話でした。中国を抜けて中央アジアで食べたトマトとキュウリのサラダの味は格別でした。
ペットボトルには口をつけない(インド)
インドでは水は共有物であるという考えがあるので、衛生のために口をつけて飲まないというマナーが生まれたそうです。気温が高いインドでは、口をつけて飲むと雑菌の繁殖が早いため、このマナーが浸透したそうです。公共の場に置いた水は公共物になるので、長距離電車に乗っているとき、テーブルに水を置いていたら、突然向かいの席の見知らぬ人が僕の水を飲み始めて驚きました。
旅人はゲスト扱い(イスラム教文化圏)
イスラム教の文化を持つ国に訪れたら、そのおもてなしのすばらしさに驚くと思います。日本人からしたら、むしろ申し訳なくなるくらいにもてなしてくださるのですが、お断りするほうが失礼にあたるそうなので、ここでは甘えさせて頂いた方がよさそうです。優しくしてくださった皆さん、口をそろえて旅人の僕を「ゲストだから」と面倒を見てくださいました。
煙草を配る(中国)
中国ではグループ内で誰かがタバコを吸うときは、他の人にも配る習慣があります。かつてタバコが高価で一般人が買うのが簡単ではなかった時代、みなが集まる場で自分だけが吸うとなると、「ケチなやつだな」と思われるかもしれないという考えから、配る文化が始まったそうです。
怒ってはならない(ミャンマー)
ミャンマー人はとにかく怒らないのです。別に怒られるようなことはしていませんが、旅をしていると結構頻繁に現地の人の喧嘩を見るのですが、ミャンマーで見たことはありません。僕はミャンマーでタクシーに乗っているときに追突事故に遭ったのですが、示談がさらっと済んだことに驚きました。ミャンマーは敬虔な仏教国ですが、仏教では功徳を積むと来世で幸せになれるという考え方があり、怒りを持たないことも功徳と考えられているそうで、怒ることに慣れてもいなければ、怒られることにも慣れていません。ミャンマーでは無闇やたらに怒らないようにしましょう。
仏像に背を向けてはならない(スリランカ)
スリランカは敬虔な仏教国であり、仏像に背を向けること、仏像と一緒に写真を撮ることは現地の方に不快感を与えます。仏像の写真を撮ることは大丈夫とされていますが、場所と撮り方にもよると思いますので、現地の方に聞いてからの方が良いと思います。
足の裏を見せてはならない(アジアのいくつかの国、ドイツ)
ヒンドゥー教、仏教国の一部では、足裏は体で最も穢れた部分であると考えられているため、その足の裏を人に見せる行為は相手への侮辱とみなされることがあります。日本人は裸足になって正座やあぐらで座りたがるので気をつけましょう。
ドイツでは足を重要視する文化が根付いており、足の裏を見せるのは失礼に当たるそうです。また、ヨーロッパ各国でも人前で無闇に靴を脱ぐのは不躾だと思われるそうです。
人の頭を触ってはならない(東南アジアの仏教文化圏)
東南アジアの仏教を信仰する国では、頭には神などの神聖なものが宿ると考えられているため、軽々しく触ってはいけません。日本人は子どもの頭を撫でたりしがちなので、絶対にやめましょう。各国ごとに細かい決まりごとが違うので、無闇に触らない方が無難です。
トイレットペーパーを使わない(インド)
インドでは、うんこ後は左手と水を巧みに使っておしりを洗います。おしりを洗う手だから不浄の手という訳ではなく、不浄の手だからおしりを洗うのに使います。
場所によってはトイレットペーパーが手に入りにくいので注意が必要です。僕はインドで激しくお腹を壊したとき、トイレットペーパーが手に入らず、インド式を実践せざるを得なくなりました。旅人の中にはインド式の快感に溺れ、トイレットペーパーを使わない人もいます。いや、郷に入っては郷に従っているのでしょう。
男性用小便器がない(イラン)
イランでは男性用小便器を一度も見かけませんでした。イスラム教の厳格な決まりでは、しゃがんで用を足すことが良しとされているそうです。他のイスラム教国では男性小便器を見ましたが、やむをえない場合は立って用を足しても良いそうです。ちなみに、トイレにはホースがついているのですが、大であろうが小であろうが、用を足した後は局部を清めるそうです。
ちなみに立ちションは日本では違法ですが、普通にする国も少なくありません。確かにイスラム教の国には、男性でもしゃがんでする人が多かったイメージです。立ちションではなく座りションですね。イスラム教の国スーダンの砂漠の中では、強い風におしっこがなびかないように座りションをしているものだと思っていましたが、そういう理由だけではないようです。
公衆トイレにお金がかかる(ほとんどの国)
日本では公衆トイレが無料ですが、訪れたほとんどの国で有料でした。金額は中央アジアで15~30円程度、ヨーロッパでは60~250円程度だった記憶です。有料にもかかわらず、日本のトイレより清潔なトイレを見たことがありません。ヨーロピアン風の観光客が、中央アジアのとある国の公衆トイレでお金を払うとき「何のために払ってるのか分からない」と抗議していましたが、日本人の感覚からすればヨーロッパも人の国のこと言えないだろうと思いました。
野菜や果物は量り売り(ほとんどの国)
日本のスーパーでは袋詰めされた野菜や果物を買うことが多いと思います。自分で袋に詰める場合も、ほとんど同じサイズに作られた野菜(規格外の野菜は流通しないよ)から選ぶので、どれを選んでも値段が同じなのです。
しかし、日本のように見た目にそんなにこだわり過ぎない大多数の国では、大小さまざまな形の野菜が売られており、基本的には量り売りされます。ちなみに肉に関しても同じで、必要な量だけ伝えて買うことがほとんどです。
きれいに整った野菜もいいですが、一人暮らしだと大きすぎたりもするので(かぼちゃなど)、自由に好きなサイズを選べるのは羨ましいです。
後編へ続く↓
せんまさお
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