国際学生証は学生時代に海外旅行に行ったことのある方ならご存知かと思います。
海外の博物館や美術館などの入場料、電車やフェリーなどの運賃、宿泊料等に割引が受けられる、世界で唯一認められている国際的な学生証です。
世界で、とか言いつつ、実際のところは欧米諸国あたりと中南米の一部でしか使えないのですが、物価の高い欧米で使えるのは本当にありがたいものです。
発行料がかかりますが、とにかくお得なカードなので、欧米へ旅行に行く学生ならとりあえず作っておけば良いと思います。
「学生じゃない私にはもう関係ないじゃない！」と思ったOLの方々もご安心ください。
「学生ちゃうワイにはもう関係ないねんボケ！」と思った関西人の方々もご安心ください。
「もう青年ではないですから自分」と思った倒置法を使いがちな方々もご安心ください。
国際青年証(IYTC)
30歳以下の人に対して発行される「国際青年証」というものがあるのです。
【国際青年証のWebページ】
https://www.isicjapan.jp/ja/the-cards/iytc-youth-card/
実際、僕も世界一周(中断)の旅に出るまで知らなかったのですが、とにかく知名度が低く、持っている旅人に出会ったこともありません。
しかしながら、使えた場所は限りなく、受けられたメリットは果てしなく、作っといてほんとに良かったと思いました。
具体的には、コーカサスのアゼルバイジャンとヨーロッパでしか使っていないのですが、そもそも西欧ともなると、物価がエライ高いものですから、例えば観光地の入場料が2000円越えなんてザラにあるものです。
貧乏旅をしているので、宿代だって2000円しないところに泊まっているにもかかわらず、たった一つの博物館でそれを超えられたら胃がキリキリ痛みます。
そこで、チケットを買うときにこのカードをスッと出せば半額になります。もちろん全ての場所で使えた訳ではありません。イタリアなんて一度も使えませんでした。
しかし、逆に言えばイタリア以外のヨーロッパ諸国で全く使えなかった国は記憶にありません。(記憶にないだけかもしれません)
受けられる割引
国際学生証で受けられる割引の約8割が対象です。
概算ですが、僕が受けた割引のメリットはおおよそ2ヶ月のヨーロッパ旅で3万円前後です。
博物館や美術館、一部入場料が必要な教会や歴史的な施設等で使え、半額〜無料の割引を受けることができました。
対してカードの発行料は1800円です。(バーチャルカード1800円。物理カードはプラス750円。)
作らない理由なんて見つからないくらいお得でした。
有効期限は1年間です。
使用の際の注意点
とにかく認知度が低いという一点だけがデメリットです。
基本的に、チケット売り場に「国際青年証が使えます」と書かれている事は一度もありませんでした。
チケット売り場で見せても、「何これ？」「私には分からないわ」と言われる事が大半でした。むしろ、何も言われなかったことの方が大半でした。
僕は
・国際学生証が使える殆どの所で同じ割引が受けられるカードです
・30歳以下の人のためのカードで、割引が受けられることがあります
・国際青年証です
・国際学生証と同じところが発行しているカードです
など、説明をしていました。一番良いのは、国際青年証のWebページを見せることだと思います。
そして「知らなかったんだから無理なんだろうな」と思っても、大半の場合が使えました。
はっきり言って分からないから適当に割引してくれてる感もありました。
たまに、「つまりあなたは学生ってこと？」と聞かれましたが、その時は嘘偽りなく無職ですと答えていました。
偽造カード・本物の偽カード
今はわかりませんが一昔前だとタイのとある旅人に有名な通りでは、偽造カード屋さんが堂々と営業していました。
世界一周する旅人はそこで偽造カードを作ってからヨーロッパに行くのがメジャーだったようですが、カードの技術が上がって見破られるようになったというウワサを耳にしました。
そもそも、偽造カードを作ってはいけません。
ちなみに、日本の免許証やパスポート、在留許可証も偽造可能なようでした。恐ろしい。
また、コーカサスの某国では、国際学生証の正規発行業者がワイロを払えば学生以外にも本物のカードを発行していたということがありました。ウワサを元に、興味本位で見に行ってみるとオフィスはおろか、その国で発行できる機関すら潰れていました。
とにかく、偽造やワイロを積んだ偽カードなんかが横行すると、今後の旅人にも迷惑がかかるということです。モラルある旅をしましょう。
発行方法
2019年から、物理的なカードから、電子カードに移行されています。希望すれば物理カードを発行してもらえるようです。
公式サイトからオンラインで申請可能です。顔写真を添えて申請し、クレカで決済可能です。
オフィスでも発行してもらえますが、東京、愛知、関西圏にしかないようなので、もし近くにあれば即日発行可能なようです。
ここからは個人的な意見ですが、できるだけ物理カードも発行してもらった方がいいと思います。
というのも、国際青年証は認知度がとにかく低く、それが更に電子カードとなると、信用度は更に低くなると思われます。
また、確認のために一度持っていかれることもあります。国によってはスマホを持っていかれるのはちょっと心配なのでカードを作っておいた方がいいと思います。
30歳以下の旅は国際学生証
僕はもう29歳です。もっと早く知っていれば良かったくらいメリットモリモリでした。僕は博物館や美術館などの観光でしか使いませんでしたが、宿や電車でもダメ元で出してみれば良かったと後悔しています。
アホほどかかる入場料を節約できれば、浮いたお金でレストランに行ったり、また別の街に行けたりします。
とにかくケチな世界一周の旅には最適なカードなのです。そして旅人の多くがこのカードの存在を知りません。
ああ、もったいない！もったいないですよ！世界一周でなくとも、ヨーロッパに観光に行く30歳以下の人はとりあえず持っておけばいいのに！そんなに手間もかからず、莫大な割引を受けられる国際青年証。必携ですよ！
せんまさお
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