日本の変わった習慣・文化・マナー

旅する中で気づいた、海外と比較して変わってるんだろうなと思う日本の習慣・文化・マナーと、実際に外国人に言われた日本の変わっていると思われているところを紹介します。

ちなみに、変わっているというだけで、否定的な意味ではありません。むしろ僕は日本のこういうところが好きだなと、旅してから改めて思うようになりました。



日本の変わった習慣・文化・マナー

時間に厳しい

日本は時間に対する意識が異常に高い国だと思います。その環境で育ったので、逆に海外の時間感覚の中では、ストレスを感じることがあります。日本では電車が滅多に遅れないですし、少しでも遅れたら謝るくらい厳格ですが、海外ではむしろ時間通りに運行されることの方が珍しいです。

日本の次に正確だと思ったのは中国ですが、それでも比べるまでもありません。インドの電車は非常に緩く、午後6時50分に乗る予定だった電車が、7時15分になってキャンセルのアナウンスが流れました。結局その日は別の電車が満席だったので翌日の電車を予約したのですが、予定時刻から6時間遅れて乗車駅に到着し、更に3時間遅れて目的地に到着しました。もうそういうもんだと思ってあきらめるしかありません。

交通機関だけでなく、待ち合わせにも一苦労です。フィリピン留学中に卒業生を見送ろうということになり、7時に集合ね、と約束して、6時55分に日本人だけが集合したのはおもしろかったです。別に時間ちょうどに集まろうが、多少遅れようが問題ありませんが、日本人に刷り込まれた時間感覚は独特なものだと思います。

逆に、フィリピンでは時間通りに訪問してはならないという文化があるそうです。相手が訪問者を出迎える準備をする時間をもってもらうためだそうです。理由を聞いてもピンと来ないのであれば、それは日本人の時間感覚を持っているからでしょう。

生ものを食べる

卵を生で食べられるのは日本だけという話を聞いたことがありましたが、世界各地で卵を買って理解できました。日本ほど清潔な卵を売っている国は他に見つかりませんでした。というのも、洗浄が甘いようで、糞や羽がくっついているのです。日本のものはほぼ完全に糞や羽が洗浄され、消毒されており、飼育環境もサルモネラ菌に感染しないように保たれているので、生卵を食べられるようになっているのです。

他にも、寿司に代表されるように、生魚を食べる習慣がありますが、海外で生魚を食べる地域はやはり多くありませんし、馬刺しやユッケのように生肉を食べる地域は更に少なくなります。生肉を食べる地域の中では、恐らく最も衛生的に食べられる国の一つかと思います。

箸だけ使う

箸を使う国は東アジアや東南アジアあたりに広くありますが、日本ほど頑なに箸だけにこだわって使う国は他にありません。というのも、他の国はスプーンを使うことが日常的にあるのですが、日本は基本的には箸しか使わず、洋食等の一部でのみスプーンを使います。なので、スプーンを出されても使い時が分からなかったりします。

ところで、日本のお吸い物は器に口をつけて頂きますが、これはマナー違反の国が多く、スプーンを使って頂くことになります。日本の習慣ではないので、ついつい器を持ち上げて頂きますが、実はこの器を持ち上げるという行為もマナー違反の国が多いので、日本で言うときの「犬食い」の方がメジャーだったりするのです。

なぜなのか考えてみましたが、日本の食事は切ったり料理を手で持って齧り付いたりすることがあまりなく、箸でつまんだり、分けたりして食べます。そのため、皿をテーブルに置いておく必要がないのです。もしかすると、箸しか使わない文化というのが、器を持ち上げる習慣に繋がっているのかもしれません。

ちなみに、箸を長い間使わないと、久しぶりに使った時に違和感がすごいです。

とんでもなく治安が良い

日本の犯罪発生率は世界で第3位の低さです。1位はシンガポール、2位はルクセンブルクとなっており、ミニ国家と呼ばれる人口の少ない国が上位を占めています。その中でひときわ目立つ巨大な国家でありつつも、とにかく安全であると言い切れる国だと思います。

電車の中では寝て、財布もスマホもポケットに入れて、夜でも女性が一人で歩いている、というのは、世界でも珍しい治安の良さを表しているでしょう。日本にも治安が悪いと言われている地域があったりしますが、強盗やスリに遭うなんてまあ珍しいことだと思います。

ところが、日本では痴漢が多いということは世界的に有名なようです。世界3位の治安の良さは、あくまでも報告されている犯罪の数で判断されています。僕は男なので被害に遭ったことは1度しかありませんが、友人の女性の中には、痴漢に遭ったことがあると言っていた人が何人もいました。事件に発展することが少ないであろう痴漢の被害が実際には多いのは事実であり、この点だけは忘れてはならないポイントだと思います。

自動販売機

自動販売機があふれかえる国、日本。世界を見渡してみても、日本ほど自動販売機が一般的な存在になっている国はありません。仮に外国で見つけても、空港やバスターミナルの中に大規模なものがあり、お金が吸い込まれたこともあります。そして更に驚くべきはその品揃え。お茶、コーヒー、水、ジュース、栄養ドリンク、と多種多様の飲み物が売られており、変わり種ではおでんやクレープ、チョコ、パン、とりあえず入るサイズのものなら何でもあります。

治安が良いのも自動販売機が多い理由かと思います。治安の悪い地域だと、自動販売機を破壊されたり持っていかれたりすることもあるそうです。そういった国では、ATMごとに銃を持った警備員がいたりします。

旅で見かけたおもしろい自動販売機は、キルギスで見かけた人力の自動販売機です。ガラスのコップをセットしてボタンを押すとジュースが注がれるのですが、絶対に隣におじちゃんかおばちゃんが立っており、代わりに操作してくれるのです。謎です。

北マケドニアにはエスプレッソの自動販売機がありました。コーヒーと書いてあったので買ってみると、普通のサイズの紙コップにエスプレッソがワンショットだけ入っていたので故障かと思いました。

銭湯や温泉に見知らぬ人と一緒に裸で入る

裸の付き合いはいいものです。裸になれば社会での地位や肩書は関係なく、本音で人と人の付き合いができるという考えです。本当は実際に裸で付き合う訳ではなく、裸の心で付き合う精神的な状態の例えのことをいいます。とはいえ、確かに男同士で風呂に行くと、仲が一層深まるかんじがします。

ですが、その裸の付き合い文化は海外からは奇異な目で見られています。西洋人が初めて日本へ漂着したときから第二次世界大戦あたりまでの日本を訪れた西洋人が書物に書き記した日本の話の中には、ほぼ確実に公衆浴場に関する記載があったようです。

旅をしていて出会う人とも、日本の温泉はいいよねという話が出てくるのですが、やっぱり裸は恥ずかしいとのことです。

北欧のサウナや、コーカサスのジョージア(旧グルジア)のハマム(入浴、サウナ)も見知らぬ人同士で裸で入る文化があるので、日本独自という訳ではありませんが、やっぱり変わっている文化といえます。

コンビニ

日本のコンビニは世界一の商店だと思いますし、事実だと思います。激しい競争の中で選び抜かれた全ての商品の質が高く、驚くべきほど多様で迅速なサービスは他国の追随を許しません。コンビニの店員さんほど素早くレジを通す人は外国で見たことがありませんし、袋詰めまでしくれるサービスは意外と珍しく、海外ではロボットのようだと揶揄される接客の対応は、個人的には変に気も使わず気持ちのいいものです。店に入って買い物を済ませて出るまで、店員さんが口を利かない文化の国もありますから。

そして24時間開いており、とりあえず歩けば見つかる距離にあるのはありがたいです。あと、ホットスナックが売られているのも珍しいです。困ったことに、コンビニの珍しいことを書き出したらキリがありません。

ハイテクトイレとハイテク風呂

日本のトイレは暖かいし、水が流れる音が鳴り、お尻を洗ってくれるし、勝手に流れるし、たまに勝手に開いて閉じて、中には光るやつもいる、という話をすると、驚かれます。日本のテクノロジーの結晶です。断言できますが、トイレへのこだわりと、トイレの清潔さは群を抜いています。恐らく、そもそもこだわりがない国も多いと思います。

風呂も同じで、風呂は日本人にとって、単に身体を洗う場所ではありません。入浴と同時にリラックスする場所でもあります。そのため、トイレ同様にさまざまな機能が備わっています。

そもそも日常的に湯船に浸かる文化がある国は日本くらいのもので、スマホが防水になったと聞いて、お風呂で使う想像をするのも日本人くらいなものでしょう。

旅をしていると、長い間、湯船に浸かることができません。普段はシャワーだけで済ませる僕でも、身体が疲れていると、湯船に浸かりたいなと思います。日本に帰ってまず最初にしたいことは、日本食を食べること。次はお風呂でゆっくりすることです。こう考える旅人も少なくないんじゃないでしょうか。

製品がきれいすぎる

「海外製品なので几帳面な方はご遠慮ください」という表記を通販サイトで見かけたことがあります。言いたいことは分かります。日本で流通する製品は、必要以上にすら思えるほど、整っているのです。求めるクオリティが高いので、製造段階での徹底具合が高く、検品にも力を入れており、不良品が流通する可能性は低く、それをハイテクな機械設備が支えています。

海外で買い物をするときは、パッケージに破れはないか、製品に壊れはないか、と注意する必要があって少し面倒です。卵に至っては何個か割れていることがあります。

しかしながら、特段困ったことはなかった気もします。もちろん気にする人はいるでしょうが、どこか必要以上の品質を求めすぎているような気もしてきました。要は使えれば問題ないのかもしれません。

実は、僕は前職でそういった工場で生産する物の品質を管理するための精密機器を販売する会社で働いていました。テクノロジーに驚きつつも、競争社会においては、一つの会社が品質を上げると、他の企業も追随せざるを得ない環境になっているのかもしれないと思います。特に日本人のように几帳面と言うか神経質な性質をもった国民性の社会の中では。

主張しない

「和を以て貴しと為す」聖徳太子が作った十七条憲法の第一条です。なんとなく日本人の性質を表している言葉のようにも聞こえ、そうだよな、日本人ってそういうもんだよな、と思っていましたが、本来の意味は別のものでした。本来は、「対立するんじゃなくて、皆でよく話し合って物事を決める」という意味だそうです。つまり、誰か一人の主張や、より強いグループの意見が通る、という社会ではなく、全体の意見がまとまるまで話し合う社会にしましょうという憲法だったのです。

誰かが意見を主張するのではなく、話し合いに重きを置いていたはずなのですが、話し合いをまとめるのは簡単なことではないので、裏を返せば、譲歩することも大切な要素だということです。こうして日本は和を保ってきたわけですが、日本人同士ならまだしも、主張する文化のある国の人からすると、主張しない人たちに見えるという話です。

確かに、旅する中で、多国籍のグループができたとき、日本人がリーダーになって行動しているのを見たことがありません。それを悪いというのではなく、僕はそういう日本の絶妙な察し合いの文化が好きなのです。

静かな街

大きな音を毛嫌いする日本人の国民性が静かな住環境を生み出しているのだと思います。国によっては日常的にクラクションを鳴らし、大声で会話をします。日本の居酒屋と同じで、誰かが大きな声で話し始めると、それに負けない声を出さなければ会話ができないので、より大きな声を出すようになります。そして居酒屋の喧噪が生まれるのです。酒に酔って楽しい時間を過ごすことを否定する訳ではなく、同じような現象がいたるところで起きている国が多いということが言いたいのです。

大きな音を出す車や、大きな声で話す人がいたら目立つ国、それが日本なのです。

お辞儀

日本人は非常にペコペコします。僕はこの文化が大好きです。もはや一体何にたいして頭を下げているのかすら定かではありませんし、誰に対して頭を下げているのかも分からない場面でも頭を下げます。それが心地よいのです。

元々は、相手に対して首を差し出すことで、敵意がないことを表す文化でしたが、日本人の気質とマッチしたのでしょう。

海外の多くの国では、挨拶は声を出して手を挙げたり握手したりというものですが、日本人は軽い挨拶なら会釈とアイコンタクトくらいなもんです。

謝るときも頭を下げ、感謝するときでも頭を下げ、相手が見えない電話でも頭を下げます。海外でペコペコしていると変な目で見られるので、できる限り現地の習慣に合わせますが、たまに日本人と出会い、ペコペコし合うのは懐かしい気分になれていいものです。

言葉に出さなくてもなんとなく意味が伝わるお辞儀。素晴らしい文化です。

街がきれいすぎる

海外に行って、道にゴミが落ちていることを気にした経験があると思います。日本は世界から見ると驚くほど美化意識が高く、街がきれいなのです。ゴミがほとんどないので変な匂いはしませんし、清潔なので街には虫もほとんどいません。にもかかわらず、道端にはゴミ箱がほとんどありません。全くもって理解しがたい現象でありますが、捨てる場所はないのに不法に捨てられているものがほとんどないのです。

ゴミにかんする感覚の違いは顕著で、ゴミを道端に捨てることに抵抗のない国は沢山あります。化学素材が使われていなかった大昔からの習慣なのでしょうが、ビニール袋や空き缶、瓶が大量に道端に転がり、いつまでたっても自然には還らないので、それが不衛生な環境を作り出しています。恐らく理解はしているのでしょうが、道に捨てる習慣が受け継がれているのでしょう。

僕は日本でゴミ拾いボランティアを何度かしたことがあるのですが、一番多いゴミはタバコの吸い殻です。恐らく昔よりはマシになっているんでしょうが、日本もまだまだです。僕も喫煙者ですが、喫煙マナーは高齢の方の方が悪い印象です。これから良くしていきましょう。

果物が高い

海外へ行く楽しみの内の一つが果物です。日本の果物は確かにおいしく、新鮮なのですが、とてつもなく値段が高いというのは事実です。一人暮らしの男性で果物を買うことなんてあまりないでしょうし、買ってもバナナくらいじゃないでしょうか。

ところが、僕が訪れた国では、少なくとも日本よりは確実に安く、現地の物価から考えても高いものではありませんでした。中央アジアにあるキルギスでは、スイカ1玉100円程度。50円払えばフルーツの盛り合わせだって作ることができます。そして、現地の方も日常的に果物を食べており、僕も現地の方からいただくことがありました。宿のスタッフがフリーフードとしてキッチンに置いておいてくれたり、市場を歩けばプレゼントしてくれたことも。

とにかく、日常的に果物を食べており、また味に関しても極端に落ちるということもありませんでしたし、むしろ日本で食べる見た目の良い果物よりもおいしいものも少なくありませんでした。

ティッシュがもらえる

実は日本のようにティッシュを使う国は殆どありません。もちろんティッシュ自体はある国が多いのですが、例えば5箱セットで売られているという国は少なく、1箱単位で結構高価な値段で売られている国がほとんどでした。もしくは、トイレ用ということで、ポケットティッシュサイズで売られているのですが、やたらと分厚かったり固かったりして、クオリティ的に日本のものとはかけ離れていました。

そして、そんな高品質なティッシュが日本では無料で配られているのです。これはかなり変わった習慣です。というか、街頭で何か物を配っている光景なんて他の国で見たことがありませんでした。よく考えてみれば、超お得ですよね。

外国人に言われた日本の変なところ

なんで気の強い女性が好きなの?(フランス人)

Netflixで配信中の「あいのりアジアンジャーニー」を見たフランス人が、気の強い女性が日本人から人気なことに対して不思議がって聞いてきました。

僕は、日本の男は少しくらい気の強い女性の方が好きなんだ、と無責任なことを言っておきました。

カニを食べるなんて気持ちわるい(ウズベキスタン人)

ウズベキスタンにはカニを食べる文化がないらしく、カニを食べることは気持ち悪いようです。カニを食べるのなら、ネズミも食べるのか、クモはどうだ、猿は、と次々と聞かれたので、そういうかんじのジャンルに区分されているようです。

怪しい話をしているように見える(エジプト人)

日本人二人で普通に話しているときに言われました。日本語の発音は平坦ですし、日本人は大きな声で話さないので怪しまれました。

仕事で人生を捨ててるね(クロアチア人)

本当に日本人は長時間労働をしているの?と聞かれて、前職の勤務時間を伝えた時に言われた言葉です。言われた場所はギリシャのガヴドス島。時間の概念が消えうせた自然豊かな島です。言いたいことは分かりますが、仕事は仕事でいいところもあります。

日本人は地震に慣れてるんだろうけど、この国の建物はそんなに強くないんだ(エジプト人)

エジプトの宿に泊まっていた時、宿泊客が大慌てで「地震だ!」と騒いでいました。正直、そこまで揺れていなかったので、気にもしていませんでしたが、この言葉を言われてからゾッとしました。

まとめ

文化の違いというものはおもしろいですね。外国人と話をするときにいいトピックになり、驚かせ、驚く楽しい時間が送れます。

比較はいいことですが、それぞれの国にはそれぞれの国の価値観があります。日本の方が優れているように思えることでも、そもそも別の国では重きを置いていないことがあります。なので、習慣・文化・マナーに関しては優劣は考えないようにしましょう。

ただ、日本のトイレ文化は世界一です。

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せんまさお

せんまさお

シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。

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