ドイツの首都ベルリンの街を歩いていると、かわいらしいキャラクターを度々目にします。
歩行者用信号機に使われている人のマーク。それがアンぺルマンです。
アンぺルマンの歴史
第二次世界大戦後
第二次世界大戦の敗戦後、ドイツは西側陣営(自由主義)と東側陣営(社会主義)に分轄統治されることとなりました。
ベルリンは東側陣営の統治領域内にありましたが、重要な拠点であるため、ベルリンも西側陣営と東側陣営により分轄統治されました。
結果としてベルリンの西側陣営(西ベルリン)は東側陣営が統治する地域に囲まれることとなり、境界線を越えて移動することが禁止されました。そしてベルリンの壁が作られることになります。
こうして、事実上ドイツは西ドイツと東ドイツに分かれることとなり、それぞれ異なる社会が発展していくこととなります。
1969年、東ベルリンの都心に「アンぺルマン」がデザインされた歩行者用信号機の第一号が設置されました。
東ドイツの交通心理学者によってデザインされたものです。1970年には公的に認められ、次第に東ドイツ各地に広がっていきました。
西ベルリンの長い都市封鎖は1990年まで続きましたが、ようやくベルリンの壁は崩壊し、東西ドイツは統一されました。
東西統一後、歩行者用信号機は西ドイツで使用されていたデザインに置き換えられることとなり、アンぺルマンは姿を消すことが決まりました。
アンぺルマンを救え運動
しかし、アンぺルマンをデザインした交通心理学者は、「かわいいデザイン」であることと「歩行者用信号機として優れたデザイン」であることをメディアに働きかけました。
結果として、アンぺルマンは撤去を免れ、ベルリンの公式の歩行者用信号機として採用されることになりました。
現在ではベルリンの80%以上が、アンぺルマンがデザインされた歩行者用信号機になっています。
アンペルフラウ
アンぺルマンが男性モデルなのに対し、2004年には女性バージョンの「アンペルフラウ」というデザインが誕生しました。
アンぺルマンはシルクハットを被っているが特徴ですが、アンペルフラウは三つ編みとスカートが特徴です。
ちなみに「フラウ」とはドイツ語で「女性」を意味する言葉です。
アンぺルマングッズが買えるお店
ドイツのショップ
アンぺルマンがデザインされた雑貨がたくさん売られています。
日本のショップ
残念ながら公式の店舗は閉店してしまったようですが、ネットショップは存在するようです。
せんまさお
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