青の街を歩く。




迷路の先には遺跡があった。



遺跡は苔生している。





今度は緑の街。遺跡の塔に登ると、青い街が一望できた。

もっと上から青い街を見てみたい。そんな気分になり、高いところを目指して歩き続けた。

雨が降り始め、青いポンチョを被って歩く。
山道には桜が咲いていた。昼間はあったかいからだろう。それにしても、アフリカにも桜ってあるんだ。

都合よく山の上まで道が続いており、すぐに高台まで登ることができた。

これまた都合よく雨は止み、霞で覆われていた青い街が露わになった。

虫の巣のように無秩序な街並み。この街のメディナ(旧市街)は、道ですら平坦な場所を見つけることは難しい。隣の家の1階がその隣の家の2階と繋がり、朽ち果てたレンガ造りの家は崩れたまま苔生している。

登って下って前へ進むしかない。どこまでも青く続く街。




この景色が観れただけでモロッコに来て良かった。もう二度と観れないかも、と思うともったいなくて、寒いのに1時間近くも眺めていた。





青い街を彷徨う内に少年が声をかけてきた。お土産のセールスだとは分かっていたが、日本語を勉強しているというので教えてあげた。
本当かどうかは分からないが、将来は日本で働きたいらしい。どうか日本で働いて日本に幻滅しないでほしい。
モンゴルの宿で出会った宿のスタッフは、日本で働いて、あまりに厳しいから二度と日本では働きたくないと言っていた。
買えなくてごめんね、と謝ってから去ろうとすると、「モロッコを楽しんでね」と上手な日本語で送り出してくれた。





モロッコは旅人の間で「世界三大うざい国」と呼ばれている。
モロッコ人はうざいか否か。うざいと言えばうざいけど、それは商売人に限った話で、話してみればいい人が多いのも事実。僕個人の感想を言えば、うざさは今まで訪れた国の中では三本の指には入らない。むしろ世界三大いい人の国になら入るかもしれない。
やっぱり行ってみにゃ分からん。地球が丸いかも怪しいもんだ。

せんまさお

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