ヘビーユーズしているFlix Busだが、予約画面に(train)というものを見つけた。
調べてみると、Flix Busの会社が電車まで運行しているらしい。しかも早くて安い。どんなもんかと予約してみることにした。
そして今朝、電車の駅まで行くと、Flix Trainのシールが貼られた電車が止まっていた。

そういえばドイツの電車は地下鉄も含めて改札がない。大学のドイツ語の授業の教科書に「ドイツは改札がないので無賃乗車ができます。無賃乗車が見つかった場合は多額の賠償金が必要なので注意!」と書いてあった(教科書にこんな書き方していいのか?)覚えがある。
Flix Trainもチケットチェックなしに乗り込んだ。もちろんチケットは持っている。旅人の中には、節約と称して無賃乗車をする者がいるが、イケてないよね。
乗り込むと既にほぼ満席。二等自由席を予約したので、該当の車両まで移動する。
古いコンパートメントタイプの座席のようで、なんとか見つけた座席はカップルの横。激しくキスしている。荷物は座席まで持っていかなければならず、頭上の荷物置きにはすでにスペースがなかった。やむなく座席横の小さなスペースに詰め込む。

程なくして出発。あとは乗っておくだけの楽チンだとこの時は思っていた。
次の停車駅、向かいの座席の人が降りて行った。荷物棚が空いたので僕の荷物を乗せる。
向かいの座席に新しい乗客がやってきた。犬ドッグアニマルを連れて。
犬も乗せてオッケーらしい。自転車もそのまま乗せてオッケーなドイツだからまあ不思議ではないが、海外の犬を信用していない僕は少し嫌だなあと思った。
でもとても大人しい犬で、吠えることなんて皆無でじっとしている。賢い犬だな、とは思うが、スペース的に僕の膝にゴリゴリに犬が当たっている。
足を伸ばせなくなってしまったが、犬も乗客と考えればしょうがない。犬サイドも少し気まずそうな目でチラチラ見てくる。
毛の長い犬なので僕のお気に入りのズボン(これしか持っていない)が毛にまみれていく。犬サイドももし汗をかく機能を持っていたなら気まずさから冷や汗ダラダラものだろう。しかし犬ドッグアニマルは汗をかくことができないのでハァハァ言っている。
犬は座ったり立ったりを繰り返している。人間ですらこの座席に座りっぱなしというのはキツい。2~3歳児程度の知能があると言われている犬ドッグアニマルだが、人間の2~3歳児ですらこんなに長い時間じっとしておくのはよほどお利口さんだ。
犬ドッグアニマルに足元を占領されていない隣の席のカップル二人は「ソーキュート」なんて呑気なことを言って頭を撫でているが、犬ドッグアニマルは僕の膝から伝わるプレッシャーでジッとしているしかない。
その状態のまま約5時間後、犬とのお別れの時間がやってきた。犬は最後に凝り固まった身体をブルブルさせ、尻尾を僕の膝に叩きつけて去って行った。僕は膝についた毛を一本一本取り除いた。
ドイツのケルンに到着した。駅から出ると、ケルン大聖堂が目の前に建っていた。
ずっと見たかったケルン大聖堂をうっかり見てしまった。宿は大聖堂を挟んだ反対側にある。
大聖堂をジロジロ眺めながら宿へ到着。どうやら8人部屋に今夜は1人だけらしい。

窓からはケルン大聖堂が一望できる最高の立地。間にはクリスマスマーケットが開かれている。


何も食べていなかったので、手持ちの最後の辛ラーメンを食べようと思ったが、キッチンには鍋がなかった。
韓国人の友達が兵役時代に実践していた食べ方を参考に、袋を少しだけ開けてそこからお湯を流し込む。倒れないように立てたまま10分ほど待つと、確かに茹でなくてもラーメンが完成した。ズルズル。
辛ラーメンを食べた後は動けなくなる。風邪もしんどいので少し寝た。
辺りが少し暗くなった頃、夕飯をスーパーで買い、部屋に戻る。

窓からはクリスマスマーケットのイルミネーションが見渡せる。少しクリスマスマーケットに行きたくなって出てみたが、人が多すぎてたまらない。

やっぱりすぐに部屋に戻って部屋から眺めて過ごすことにした。今夜は貸し切りだし。

せんまさお

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