宿の朝食は揚げパン。ジャムとバターが付いていたが十分に甘いし脂っこい。
日本人の宿泊者が2名来ていた。男女一緒だったのでカップルが夫婦ですかと聞いたら、世界一周を一緒にする人をネットで募集して知り合ったそうだ。
「若いでしょ」
と言うので何歳か聞いたら僕と同い年だった。僕は自分のことをもう若くないと思っているので、気の持ちようで違うもんだなと感心した。
というのも、旅してて出会う人は8割くらいが歳下だからだ。みんな同年代は仕事とか結婚とかで旅する時間がないんだろう。
昼まで宿でダラダラしていた。14時には空港へ向かう。そう、今日でモンゴルは最終日。また北京へ戻る。
Aラさんと最後の飯。何度通ったか、いつもの近所のラーメン屋へ行く。
今日は醤油ラーメンがあった。醤油風の醤油ラーメンだが、おいしいラーメンだ。
食べ終えてコンビニで飲み物を買い宿に戻る。もうすぐ14時なので宿のみんなに挨拶してバス停へ向かう。何から何までとても良い宿だった。
バスはなかなか来ない。Aラさんとはここでお別れ。実に21日間、モンゴルに来たその日からモンゴルを発つこの日までずっと一緒にいた。
家族や日本の友達ですらこんなに一緒にずっといることはない。かつてタイ、カンボジア、ベトナム、ラオスと20日間一緒に旅したSょうさんという人がいたが、今でも仲良しだ。Aラさんとも今後もいい仲間として繋がっていけたらいいな。
早くバスが来ないもんかとハラハラして待っている間、おじさんが声をかけてきた。
「朝青龍、白鵬、ウンタラカンタラ」
モンゴルでは日本の相撲が人気らしい。モンゴル人が大活躍しているからだ。どうやら相撲の放送もされているらしい。
20分ほどしてバスが来た。Aラさんはもう少しモンゴルにいるらしい。また日本で会いましょう。
意外なほど道は空いていたようで、空港へはすぐに着いた。相変わらずコンパクトな空港だ。
空港の前の喫煙所でタバコを吸っていると、ホームレス風のおじさんがタバコを咥えて誰かの火が消えきってない吸い殻から火を貰おうとしている。ライターで火をつけてあげると喜んでいた。
遊牧民ならホームレスになることはなさそうだけど、ウランバートルみたいな街だと他の国と同じような問題を抱えているんだろうな。というかタバコ買うお金はあるんだ。
荷物検査で僕のライターは没収されてしまった。昨日買ったばかりだし、こんなことならさっきのおじさんにあげればよかった。
プライオリティパスが使えるラウンジに入る。僕の他には誰もいないようで、食べ物を貰っているとスタッフがガン見してくる。夕食をケチろうと食べられるだけ食べる。
北京行きの飛行機は小型機だった。機内食は相変わらず肉料理メイン。それにしてもスタッフが優秀だ。
北京に来た時はいつも泊まっていたラッキーファミリーゲストハウスは満室。やむなく別の宿を調べて予約する。
ドラムタワーユースホステルという宿に泊まることにする。安宿なのにタワーホテルみたいなかんじなのかなと思っていたが、到着して勘違いだと分かった。
「鼓楼青年旅舎」
ドラム・タワーユースホステルではなく、ドラムタワー・ユースホステルだった。まあどっちでもいいや。
とにかくまた中国へ戻ってきた。いつになったら中国から抜け出せるんだろう。広すぎるよ。

せんまさお

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