ラストエンペラー。よく知らないが最後の皇帝が住んでいたらしい紫禁城へ向かう。
入城するにあたり、荷物検査がある。というか大体の施設(駅、長距離バスターミナル、観光地など)にはX線の荷物検査機と金属探知機がある。
それが有効だとは思えない。というのも、何か声をかけられた時に、中国語が分からないと言うとそのまま通過させてくれるからだ。
ところが紫禁城は違った。何かが反応したんだろうが、僕は鞄の中身を一つ一つ見せる必要があった。
「これは何だ」
ミュージックプレイヤーですと伝えると怪しんでいる。ちなみにこのミュージックプレイヤーはモンゴル馬旅の最中にディスプレイが割れて何も映らなくなってしまい、使い物にならないので捨てようとしていたものだ。
音楽を流せというが、そもそもイヤホンを宿に置いてきているので流せない。そもそもなぜ聞きたいのか理由が分からないけどたぶん警戒してますという見せしめみたいなもんだろう。
いらないから捨てていいですよと言うと、彼はもう次のチェック対象のメモ帳を見ていた。どう危険なものに成り得る可能性があるのか分からないし、日本語で書いてあるから読んでも分からんだろう。
紫禁城に向かって歩いていると、チケット売り場の前に鎖がかかっている。中国語なので自信はないが、どうやら改装中みたいな張り紙が見える。
嘘だろと思って別のゲートに向かう。別のチケット売り場には人がいたので聞いてみたらやはり今は入れないらしい。
なんでですか、と聞いたら、知らないと言われた。そんな事はないだろう。なぜだか知らないが、荷物検査がそうだったように、言葉がなかなか通じなかったら大半の人が適当に対応してくるのだ。
僕は翻訳アプリを持っているのでそれを使っていいと伝えても手であっち行けと追い払われてしまう。それは正直なところすごくムッとするが、手であっち行けと追い払われるのは中国では良くある事なので文化の違いなんだろう。
紫禁城が何なのかよく分からないまま紫禁城を後にする。閉まってるのになぜ手荷物検査をしているんだろう。
向かいは天安門広場になっている。過去ここであったあの事しか知らないけど、今はどうなっているんだろうと向かう。
それにしても暑い。モンゴルに比べると格段に暑い。熱中症になりそうだ。フラフラしてきた気がする。そして天安門広場にはあの歴史を感じさせるものは何もなかった。さっぱりと何もないことに恐怖を感じる。
地下鉄駅に入ると涼しい。荷物検査は今度は何もひっかからない。そりゃそうだ。
電気街で壊れたミュージックプレイヤーの代わりを探すことに。Made in Chinaなので同じものがあるかもしれないと思い、店舗で聞いて回っていると、壊れたものと全く同じ形と中身をした別会社が作っているミュージックプレイヤーを見つけた。OEMなのかただのパクリか分からないが助かった。
ついでに草原で無くしたウインドブレーカーを買いにスポース用品店に行った。フランスのメーカーが中国で格安店を出店しているらしい。よく街中で見かけるウインドブレーカーやリュックが店には並んでいた。みんなこの店で買っていたのか。
夕飯はセブンイレブンでおにぎりを買った。名古屋バーベキュー味みたいなのを買ったが、普通に中華料理の味だった。
せんまさお
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