延泊不可。もう一泊しようと思い、宿にもう一泊しくよろでーすと伝えると、予約いっぱいで無理とのこと。
とりあえず荷物を預け、僕は万里の長城へ向かった。万里の長城って北京にあったんだ。
万里の長城へ向かう電車は特別路線のようだ。地下鉄から乗り継ぐ。チケットを買ったが出発は1時間後。
すでに駅構内は満席。どう考えても電車のキャパシティとバランスが取れていない。
なので半分くらいの人が床に座っている。僕も床に腰を下ろす。人が列を作って座っているのを発見。電車は自由席のようなので僕も列に並んで座る。
出発15分ほど前に係員がゲートを開けにやってきた。なぜか別の場所にもう一つ列ができていた。そちらは特に意味がない列なので電車には乗れない。そちらに並んでいた人が駅員に抗議している。意味がわからない。その列の先頭は壁に向かっているだけだ。
おかげでゲートがなかなか開かない。駅員は無視を決め込み、ゲートを開けた。それと同時に全員ダッシュを始めた。お年寄り達が後ろから押されてかわいそうなことになっている。
普通に歩いて行っても電車には座れた。というかガラガラだ。

出発して1時間ほどで電車の窓から万里の長城が見えてきた。乗客が一斉に窓に張り付いてすぐ見えなくなった。
1時間少々で到着。駅からは少し離れたところにエントランスがあるようで、炎天下の中延々と歩く。
先に腹ごしらえでよく分からん料理を食べるが中華料理は安定してうまい。
チケット売り場のスタッフの態度は安定して悪い。お釣りを投げ散らかす。まあもうこういうのは諦めている。
遠くから見ている分にはいいが、いざ万里の長城に来てみると傾斜がものすごい。山の斜面に沿って作ってあるんだから当たり前だが、場所によっては45°を超える角度の傾斜がある。

階段になっていれば助かるが、普通に石畳の場所が殆どで、更に大勢が歩いているからか、ツルツルになって登ろうにも滑る。

案の定、中国人観光客はワザと滑りながら降りて来ている。小さい頃に滑り台を立ちながら降りて遊んだ要領でツルツルと楽しそうだ。彼らは階段のほとりにある傾斜もツルツル滑って降りて行く。危ないからやめた方がいいと思う。
猛スピードで滑りながら降りてくる人をかわしながら手すりを掴んで登る。
壁をほぼ埋め尽くすほどに落書きがされている。9割9分9厘が漢字(たぶん簡体字)だ。一定の間隔で落書き禁止の立て看板があるが、どうすれば中国人は落書きをしなくなるんだろう。

ようやく頂上だ、と思ったが、当たり前だが万里の長城は延々と続いている。どこまで行けるのか試したかったが、暑さとキツい傾斜で簡単に諦めた。















どうやってこんな山のてっぺんにこんな大量の石を持って来たんだろう。ピラミッドを作るより大変そうだ。今もそうだが、中国のマンパワーの強さを感じる。
降りるのも大変だ。乗馬で膝を痛めていたのがまた痛くなってきた。ツルツル滑らないように小股で歩いて降りる。階段がある場所は60°くらいあるんじゃないだろうか。落ちたら大怪我しそうだ。

エントランスに戻ると、水を買って一気に飲んだ。ひたすらキツイ。
さっさと駅に戻ってチケットを買う。次の電車は1時間後だからもう並んでおいたほうが良さそうだ。
皆座って並んでいる。僕も座って待つ。突然、中学生くらいの男の子が目の前に来て立った。股間が僕の顔面に近くて不快だ。僕のことが見えていないんだろうか。
その距離わずか10cmくらいしかないだろう。何が気に入っているのか、10分くらい目の前に立ちはだかり、親に連れられて列を抜かして前の方に行ってしまった。
早めにホームが開く。例のごとくダッシュが始まる。そして例のごとく普通に歩いても座れそうな位置に並ぶことができた。
電車はまだ来ていない。雨が降ってきた。電車は一向に来ない。30分ほど待って電車はやってきた。なぜ雨が降る中、早めにホームに出されたんだろう。
ようやく電車がやってきた。席に着くと疲れからか、すぐに寝てしまった。
「着いたぞー」
的なことを誰かに言われて起きた。もう北京だ。
宿に戻ると荷物を受け取り、別の宿探し。歩いて20分ほどのところに別の宿を確保。それにしても北京は宿代が高い。たぶん大阪より高い。
あと都会かと言われれば意外と微妙なところだ。というのも、南側の街(上海や広州など、場合によっては香港も)の方が商業的には栄えているからだ。
上海で会った人が言っていたのが、「北の人間は外面がいいが、中は何を考えているか分からない。南側の人間は態度は悪いが信用できる。商売をするにあたって重要なのは信用だから、北は栄えないんだ。」ということ。ほんまかは知らん。
そしてまあなんというか、旅するにあたっては、北京はそんなに面白くない街な気がする。なんでもあるけど、なにもない。

せんまさお

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