宿を出ることになった。まだ次の目的地を決められずにいたので、延泊を昨晩伝えていたが、「安心しろ。きっとオッケー。」と言われていただけで、今朝になって延泊不可にされてしまった。
やむなく別の宿へ移動。今度は新市街にある宿だ。
街並みがまるで違う。ヨーロッパだ。行ったことないけどこの街並みはきっとヨーロッパだ。
荷物を置いたところで携帯を買いに行くことにした。
iPhoneは高い。それならAndroidを買おう。
そう決め、先日目をつけていた携帯屋さんが集まるビルへ向かう。
安いものだと、中古のAndroidが7,000円程度。使い物になるかは分からない。そもそもトルコの携帯価格は高い気がする。日本の例えば大阪の日本橋に行けば、もっと安くより良い機種が買える。
物価が高いだ安いだとよく言うが、物によっては日本より高かったりするから何とも言えないことがある。
例えば電化製品なんかは絶対に日本の方が安い。なぜ日本の方が安く買えるかといえば、恐らくマーケットが大きいことと、中国から近いことが考えられる。
規模の経済で安く仕入れられ、世界の工場と名高い中国から安く運べるのは大きなメリットだろう。更に比較が容易な仕組みもしっかりと確立されているので、競争も激しく値下がりが早い。
なんとなく高いAndroidを見比べていると、ある店にiPhone XSの新品が15,000円程度で売られている店があった。
これは盗品かなんかですか?とふざけて聞くと、これは偽物ですと返ってきた。冗談の斜め上を行く。
操作させてもらうと、多少カクカクするが、デザインは9割型iPhoneだが、中身はAndroidのようだ。
つまり、Androidのデザインを限りなくiPhoneにカスタマイズしたものである。
ここまではグレーくらいだろうが、悪質なのは本体背面にはっきりと「iPhone」と印字している点だ。
よく見ると素人目にも分かるフォントの違いから、偽物というよりも、ジョークグッズに近いのかなと思う。
なにはともあれ、Androidを使ったことがない身からすれば、iPhoneのインターフェースで操作できるのなら楽だ。
購入もグレーな気がするが、見逃して欲しい。緊急事態なのだ。使えないものを緊急で買っても意味ないだろう。
これで携帯問題は解決した。さあイスタンブールを満喫しよう、とアヤソフィアへ向かう。
これまたすごい。大きな建物だ。キリスト教のフレスコ画も綺麗に残って修復もされている。
しかしながらモスク時代の名残も見せらる内装に不思議な感覚がする。
歴史を一番感じたのが敷居。人が敷居を踏みすぎて、すり減ってとろけたように形が変わっている。
日本人っぽい人が柱にもたれかかって座り込んでボーッとしている。黄昏ているのだ。声をかけてはいけない。今まさに彼はきっと旅のピークを感じているのだ。そっとしておこう。
いいものを見た。夕飯を食べていると日が暮れてきた。そうだ、ガラタ塔に行こう。
キルギスで会ったHロさん一推しだったこの塔。どんなもんやろと入ってみると、エレベーターで登れるらしい。なんだか大阪城を思い出す。
夜景がすぐに見えた。ヨーロッパもアジアも一望できる。海も見える。もう全部見える気になる。
次に行く場所が決まった。ガヴドス島へ行こう。
せんまさお
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