思ったよりも熟睡できた夜行バス。午前8時半にルクソールという街のバスターミナルに到着。
事前に手配してあった宿のピックアップを待つ。待つ間、ずっとタクシーからの客引きを受ける。
ピックアップが来るから、と伝えても10ポンドでいいから!と粘られる。無料で行けるのになんでわざわざタクシーに乗らないといけないのか。
あまりのしつこさと、あまりの眠たさでうっかり「うるさい」と言ってしまった。英語が通じてないようだったが、ちょっと失礼だったかも。
ピックアップに来たのはタカシと名乗るエジプト人。
「ナンデヤネーン、ナンデヤネーン」
朝からやかましく+覚えている日本語を大声でぶつけてくる。
宿に着いたらチップをくれと言われた。結局10ポンド(70円程度)払ったら満足そうに帰っていった。タクシーと変わらないじゃないか。
まだまだ眠たいのでチェックイン後に昼まで寝ていた。いや、昼過ぎまで寝ていた。
そこからカイロの宿で会ったHリエさんと合流することになった。Hリエは数日前から知り合いに会うためにルクソールに来られていた。
Hリエさんから友人を紹介して頂き、ついでにご飯を頂き、家にお邪魔させていただいた。とても優しい方々だし、家はとてもいい立地。
それにしても、ルクソールに来てから、というか日を増すごとに「コロナ」という野次が酷くなっていっている。
エジプトは野次くらいで大丈夫そうだが、今後の国で危害を加えられないか心配になってきた。何しろ僕にとっては未知の国なんだから。
しかし野次だけだといって侮ってはならない。単なる野次にキレまくる僕が、ついにキレることを諦めるほど、止めどなく数分おきにコロナコロナと言われる。しかも馬鹿にしたような言い方なのに腹が立つ。
なんだか心が弱ってきており、胃がもたれていた。
夜、一服しようと屋上に出ると、数名の日本人とオーナーがいた。何やら話しているようで、話に混ぜてもらう。
そこにSュウヘイさんという方がいた。話の流れで、ここ最近のコロナ野次問題やら旅の悩みやらを聞いていただいた。
Sュウヘイさんは普段、ジンバブエの宗教行事で使用されるムビラという楽器(正しくは楽器ではなく、宗教行事に用いる道具?)のプロとして活動されているらしい。
精神的な話に長けていらっしゃる方で、話していると、心の蟠り一つ一つがピンポイントで解きほぐされていった。
教わったことをここに単に書くと、正しい意味で伝わらなさそうなので心の中と僕の愛用のiPhone11proのメモに留めておくが、メンタル的な思考やコントロールみたいなかんじのものは今の自分にとって最も必要で非常に欠けているスキルだと思った。そんなこと考えてる時点でイケてないけどまあそんなかんじ。
スッキリしたら腹が減った。そこへすかさず、Sーさんがラーメンを作って持ってきてくださった。失敗しちゃった、とノビノビでスープがほぼないラーメンの濃い味は、今の空腹度にちょうどいい味にまとまっていた。
ムビラの音が心地良い。復習するように、過去の色んなケースに落とし込んで考えてみる。自分はどこか冷めている人間のようなつもりでいたが、実は感情に支配されて生きてきたんだと分かる。それは良くも悪くもなく、そういうもんだと分かったことが大きい。
「梅昆布茶飲む?」
Sーさんが秘蔵の梅昆布茶を作ってくださった。ベストタイミングだ。これ以上ない梅昆布茶タイム。
せんまさお
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