【世界一周#182】ホンマ僕は口を開けば悪口しか言わん汚い大人やでほんま

ビザを受け取りにイラン大使館へ向かう。e-VISAなのに大使館受け取りという謎の仕様。恐らくアメリカと不仲なことから、主なクレジットカードを決済として使えないからだろう。知らんけど。

大使館前に行くと門が閉まっていた。オロオロしていると近くの警察が少し離れた場所にある窓口まで案内してくれた。中央アジアの警察は悪名高いと聞いていたので少し身構えたが、なんのことなくこっちやでと連れて行ってくれただけだった。

ドア横のピンポンを押すとロックが開いた。中に入るとエアコンが良く効いている。窓口は奥にあり、ヒジャブを被った女性が待っていた。

書類を揃えて渡す。ビザの受け取りには申請手数料の振込が必要とのことで、振込情報が書かれた紙切れを受け取り、紹介された近くのパキスタン銀行へ向かう。

紙切れを渡して現金を支払う。ビザ代は大体が米ドル建だが、ここでもアメリカとの不仲が原因なのか、ユーロ建で金額が決まっている。当然ユーロなんて持っていないのでソムに換算してもらっての支払いとなった。

振込証明書を持って再びイラン大使館へ戻る。実はこのあと、イランビザが取れ次第、トルクメニスタン大使館でトランジットビザの申請をしようと思っていた。

トルクメニスタンの観光ビザはトルクメニスタンの旅行会社からのインビテーションがなければ申請できないので、トランジットのためという程で5日間の滞在が可能なトランジットビザを取ろうという考えだった。その申請のために、通過先の国のビザであるイランビザが先に必要だったのだ。

「今会議中なので11時以降に来て」

せっかく早起きして来たのに大幅なタイムロスだ。トルクメニスタン大使館は12:30までしか開いていない意味不明仕様なので早く行きたい。

僕は木陰で時間を潰しながら考えていた。本当にトルクメニスタンに行きたいのか?トルクメニスタンビザを申請すると、更に10営業日前後の待機が発生する。トルクメニスタンでやりたいことといえば、地獄の門というガスが吹き出ているところに火をつけたやつに行きたいくらいだ。

よし、行くのをやめよう。決心した。トルクメニスタンには行かない。というかなんとなく行こうと思っていたけど実はそんなに興味がない気がするので無理して行く必要はない。

11:00になった瞬間にイラン大使館のピンポンを押した。会議は終わっていたようで、窓口の女性はこちらを向いている。

「大使が欠勤です」

えっ、欠勤ですか?唖然としていると、彼女は僕に書類を出すように言った。

あれ、absentって欠勤じゃなかったっけ。書類を出してから椅子に腰掛けて辞書でabsent の意味を調べたら、動詞では「欠勤する」だが、形容詞では「不在の」になるらしい。He is absentなら、「彼は不在です」だから、ただ不在なだけのようだ。英語ややこしすぎない?

ともかく、もう片道30分かかるトルクメニスタン大使館に行ってビザ申請をするのは間に合わないだろう。とことん待とうと思った矢先に大使がやってきた。

「ハロー、ナイストゥーミーチュー」

大使は偉いので遅れてきたことを謝らない。入国させてもらうのはこちらなので立場が下なのは分かるけど。

しばらく待っていると、申請書類の一つの保険証書にイチャモンが始まった。

「これは2018年の保険なのでもう切れています」

僕はこの2018年というのはこの証明書の発行日であって、まだ有効ということを説明した。

「ノー、ノー、有効期間が書いてないよ」

有効期間はここに書いてありますから、保険証書の上から下まで全部読んで質問してくださいと伝えた。

大使館にあるパンフレットを眺めながら更に30分ほど待つと、ビザはスッと発行された。本当に謝らない人たちだな。

ちなみに僕は大使館にちょっとした恨みがある。サラリーマン時代に仕事柄よく大使館に電話していたのだが、基本的にまともな対応を受けたことがない。どこぞの東南アジアの大使館によく暴言を吐かれていたのを思い出すとムシャクシャする。日本国大使館はそうでないと信じたい。

帰り道に郵便局で手紙を出す。カザフスタンもキルギスも街中でポストを見かけなかったが、たまたまだろうか。

汗ビシャビシャで歩いているとソーダマシンの前を通った。自動販売機のように道端にあるのだが、ソーダマシンは隣に店員さんがおり、頼むとマシンからガラスのコップにソーダジュースを注いでくれるというものだ。ちなみにソーダマシンの正式名称は知らない。あとコップは水でサッと洗うだけなので気になる人はやめといたほうがいい。1杯7ソム(11円程度)。

インドのチャイもそうだが、道端でこうやってサッと飲めるのはいいね。

今宵もHロさんと盛り上がる。そろそろお別れが近づいてきた。

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せんまさお

せんまさお

シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。

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