電車に乗って次の街マラケシュへ向かう。200kmもの距離を2時間半で結ぶとは速い電車だな、と思ったけど、新幹線だったら東京大阪間の600kmは進むから、改めて新幹線って狂ってるなと思った。
隣の席のおばちゃんがクッキーをくれた。やっぱりイスラム教の人って優しいなぁ。
マラケシュ駅から宿のあるオールドタウンまでバスで向かう。
あ、怪しい男がいるな、と思って警戒していた。一人は僕の横についてきてポケットをチラチラ見ているおじさん。もう一人は偽ブランドサングラス売りの青年。
おじさんはたぶんスリできたらするかくらいの怪しさなので、警戒していれば大丈夫そう。それにしてもポケット見過ぎ。
偽ブランドサングラス売りの青年はガラが悪そうなだけでただの移動中のようだ。
ポケットを見るスリのおじさんは僕の視線に気がつくとバスを降りて行った。
そして次のバス停で偽サングラスも降りて行こうとしたのでホッとした。
すると偽サングラスの懐から何か落ちたので、拾ってあげようとしてギョッとした。
落としたのはナイフだったのだ。剥き出しのやつ。
苦笑いしかできない。とりあえずナイフを拾って渡しておいた。何に使うのやら。
旧市街はカサブランカ同様に迷路のように入り組んでいる。カサブランカのものよりもっと細かく複雑になっていて、なんとなくインドのバラナシを思い出した。バラナシから不衛生さを50%カットしたみたいなかんじ。
宿にチェックインすると、陽気なスタッフが出迎えてくれた。なんでも一人は東京に住んでいたらしい。
中庭の充実した宿。素晴らしい。早速宿を出て、宮殿の遺跡が宿の近くにあったのでそこへ向かう。
そういえば昼ごはんを食べていなかったのでお腹が空いた。遺跡前のレストランで昼食。
モロッコといえばタジン鍋。タジン鍋のチキンなやつを注文。
しばらくするとタジン鍋が運ばれてきた。写真を撮ろうとしたらさっさと蓋は回収されていった。これじゃただの陶器の皿。
味は最高。たこ焼きも鉄板から直で食べる派なくらい熱い料理が大好きなので嬉しい。オリーブも一緒に蒸されており、それがホロホロに蒸されたチキンとマッチしてグー。ちなみにモロッコもパンが勝手についてくるパターンの国のようだ。
たぶんだけど、食文化もアラブ系の国だ。イスラム文化と一緒にあの辺の国の食文化までやって来たのだろう。不味い訳がない。知らんけど。
そしてようやくバヒア宮殿へ。着いた頃には閉館30分前。急げ急げと入れられたが、入場を制限する気はないらしい。つまり閉館時間を過ぎても多少は問題ないのだろう。
とはいえ、ルールがあるなら守りたい主義の日本人なので、早足で周る。
なんだか分からないが、イスラム建築の傑作らしい。遺跡なのでもうボロボロの部分もあるが、なんせスケールがデカいので遺跡内を歩いていると心躍る。
モロッコの偉い人は奥さんを4人までもらえるらしく、この宮殿に住んでいたらしいバハメットさんも4人の奥さんと住んでいたらしい。奥さんの部屋はどれもきれいな作りをしている。
塔に登って宮殿を見渡す。こんなに広いと建物じゃなくて街のように見える。
反対側を見てみると、メディナと呼ばれる旧市街が広がっている。所狭しと並ぶ家の屋上のパラボラアンテナがおもしろい。
夕飯はサンドイッチ。サンドイッチくださいと伝えると、ピタサンドみたいなのとポテトのセットが出てきた。
ジャマエルフナ広場という広場は屋台が大量に出ていた。生搾りオレンジジュースを買って宿に戻る。
買って帰ったサンドイッチを食べてみると、中身の95%が肉だった。素晴らしい。オレンジジュースも粒々入りだ!やったー!
それにしてもモロッコの宿の中庭は素晴らしい。イランもそうだったけど、中庭へのこだわりが強い。日本の風呂くらいこだわりが強い。チルアウトってやつ。
せんまさお
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