この旅では珍しい大雨。外に出ることすらままならない。
とりあえず止むまで、と思って朝飯を食べて待っていたが、止んだのは午後2時。空腹で街を彷徨う。
目に飛び込んできたのはラーメンの写真。あまりにラーメンが食べたいから見間違えかと思い二度見した。
間違いなく、JAPANESE RAMENと書いてある。店に飛び込んだ。
店員さんが二度見してくる。そうだ、本場の男がやって来たんだぜ。
ラーメンくださいと伝えると、店の奥からどう見ても中国人が出てきた。おもむろに中華鍋を振るい、ラーメンが完成した。
どこからどう見てもラーメンだ。味はなんてことないが、最低限ラーメンの要領を満たしている。素晴らしい。海苔が一番うめえ。
ところでアルバニアってアルメニアにもシルバニアにも似てるから口に出す時一瞬考えないと間違えてしまいそうだ。
Bunk’ Art 2という博物館へ向かう。ここは地下に作られた博物館。戦時中の地下基地みたいなところを使って作られたみたい。
1920年代頃からのアルバニアの歴史が展示されているが、主に戦争にまつわるものばかり。
政治犯の疑いをかけられた方々の処刑の様子や、拷問器具、スパイ活動の道具も展示されていた。なかなかショッキング。
恐らく自然の色と合わせることで目立たなく作った緑やグレーの武器や各種道具が、自然とは対極にあるような無機質な不気味さを醸し出している。地下ということも相まって身が縮まる。
全く意識していなかったが、歴史の説明を読んでいると「Japan」という文字が目に飛び込んできた。
1926年7月30日、アルバニア、ギリシャ、ユーゴスラビアの国土分割?(国境の合意?)に関する協議にイギリス、フランス、イタリアと日本の大使が署名したらしい。なんで日本?ちょいちょい日本があちこちの国で登場するからビックリする。
約1時間半かけて地上へ戻ってきた。曇天。しかし清々しいことよ。ほんの約30年前までは戦争をしていた国ということは、恐らく宿のオーナーも戦争を知る世代なんだろう。どこか現実離れした世界観に戸惑う。
そして昨日の夜に気付いたのだが、新しく買った携帯がない。恐らく前の宿で最後まで充電を粘っていたからそのまま忘れてきた気がする。やってしまった。
携帯にデータは全く入っていなかったし、完全に持ち主不明で回収は見込めない。もう諦めて再び新しい携帯を買った。幸いなことに、前に買った携帯より優れたものが安く買えた。物価安に救われた。携帯会社は、各国の物価に合わせて低価格な携帯を販売している。新しく買った携帯は有名メーカーのものだが、物価の高い日本では販売されていない。
夕飯には今度こそ肉を食べたくて店を選んだ。本当に今度こそ仔牛のリブステーキ。
出て来たのは串焼きの肉。思ってたのと違うなあと思いながらも、美味しいのでペロリと食べてしまった。
すると申し訳なさそうに店員がやって来て、間違えてシシカバブを出してしまったと謝って来た。シシカバブだったのかこれ。いつになったらリブを食べられるのか。
まあ食べちゃったしいいよ、と会計を済ませ店を出ようとすると強い雨が降って来た。
そういえば洗濯物干しっぱなしだ。帰ったらまた洗わなきゃな。
せんまさお
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