本当は今日チェックアウトして次の国に行こうと思っていたけど、雨のせいでロクに街を見ていない。
延泊してちょっと街の南へ行ってみた。道端の公園にトーチカが残されていた。トーチカは小規模の防衛施設。コンクリート製で地下にあるもんだから超強くて壊すのも大変。かつてソ連を仮想敵国として作って、国内に70万個も残っているらしい。
その脇にはなぜかベルリンの壁の一部が!!!なぜ!!!
歩いていたら暑くなってきた。暑かったり寒かったり身体の負担が心配。チョコレートソース入りコーンのジェラートをペロペロ舐めながら公園へ。
街の近くにこんな自然あふれる公園があるのは羨ましい。お昼休みなのか、働き盛りくらいの若い人も公園でご飯をたべていた。
ベンチに座っていると、物乞いの子供がやってきた。恐らく難民なのか、この辺りの顔立ちとは違う。心苦しい。
そして何故か中国風のベンチが。見てみると中国の工事会社が建てたらしい。中央アジアから中東にかけて工事現場で中国企業の看板やトラックをよく見かけていたが、もしかして中国中の工事が一通り終わってから、国外の工事に乗り出してるのか。
あのどの都市に行ってもほどほどにどこも新しい街並みの中国。かつて工事を請け負っていた会社は今なんの仕事をしてるんだろうの謎が解けた。
ゆっくりした後、街に戻りカフェで一息。休んでばっかり。
「コーヒーください」
エスプレッソが出てきた。80円だから安いなと思ってたらめちゃくちゃ小さいカップに入って出てきやがった。
アルバニアはかつて鎖国もしていた。海外の情報を得られる唯一の手段、それはイタリアのラジオの傍受。そのためイタリア語とイタリア文化の浸透がすごいと聞いていたが、ここでまさかのエスプレッソ。地味に初めて飲んだけどおいしいね。
その後歴史博物館へ。これは大きな勘違いだった。僕は社会主義時代のアートが観たくて行ったのだが、それはナショナルアートギャラリーというところに展示されているらしい。この博物館にはそういう類のものはなく、純粋に歴史の展示がされている。
それはそれなりに興味深いんだけど、一つ驚いたものが、広島の原爆で被爆した敷石が展示されていたことだ。どうやら日本の団体が寄付したものらしい。まさかこんなに遠くでこれを見るとは。
Tokyo、Osakaに次いで、いや国によってはもしかしたらHiroshima、Nagasakiの方が知名度が高いかもしれない。日本から来たと言ったらよく出てくるこの地名。あの原爆投下は本当に有名。
どこから来たのか聞かれたら、岡山県なんて知られてないので大阪と適当に答えているが(5年間は住んでいたのでセーフ)、Hiroshima?と聞いてくる人にはその隣と答えている。ちなみにKyoto?と聞いてくる旅行好きには京都と適当に答えている(4年間は住んでいたのでセーフ)。
夕飯はピザ。これまたイタリア文化のおかげでクオリティが高いらしい。値段もそこまで高くない。
大きいのと小さいのがあるというので、小さいやつを頼んだら、小さくないやつが出てきた。ドミノピザのLサイズくらい。ギリシャだと2カットしか買えない値段(350円程度)。
食べ出して納得。フチ以外は生地が薄い。たぶん1mmくらいしかない。それがカリッと焼かれているので旨い旨い。だから大きくても平気で食べられた。
さあ明日は朝6時の便で移動だ。いい宿だった。いい街だった。
せんまさお
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