イズミールはとても暑い。蒸し蒸しとして汗がひかない。
港町らしく坂道も多い。下町を抜け、丘を登り、屋外博物館へ。
国によっては大切に保管されるであろう遺跡のカケラなんかが敷地内にゴロゴロと展示されている。
かつての市場跡には水路があり、一部にはまだ水が通っている。すごいぜ古代の人。
海近くの広場へ向かう。恐らく偉い人がパフォーマンスだろうか、道行く人にドーナツみたいなものを奢りまくっている。YouTuberみたいなことをする。
歩き疲れたのでお茶を飲む。トルコでもお茶はチャイと呼ぶらしい。インドのチャイとは異なり、普通の紅茶だ。ローカルな店だと、大体1.5リラ(28円程度)で飲むことができる。取手のついていないグラスなので持つととても熱い。
トルコではどうしても買いたいものがあった。ナザール・ボンジュウである。iPhoneの人は「なざーるぼんじゅう」と入力してみて欲しい。変換候補に「🧿」が出てきたんじゃないだろうか。これのことだ。
ガラス製のこれは、トルコのお守り。邪視から災を跳ね除けると言われている。たぶん魔除みたいなものだ。今気づいたけど「まよけ」でも🧿が変換候補に出る。
道端でもよく売られているが、本気のナザール・ボンジュウが欲しくてガラス専門店へ。
煌びやかなガラスの家具や食器、オブジェが並んでいる。旅からはかけ離れた繊細な世界に、少し心が落ち着いたような気がした。
店の奥にナザール・ボンジュウコーナーがあった。スタンダードな青、派手な金、お洒落な水色。初めて行ったラーメン屋では一番スタンダードなラーメンを注文する派の僕は、青色にすることにした。
ハンドメイドなので、柄やサイズもまちまち。
「決められないのね」
店員さんが声をかけてきた。それぞれに良さがあるような、どれも同じような、よく分からない。
もうピンときたやつに決めた。お値段165リラ(3,100円程度)。箱にはリボンをつけてもらった。
日が暮れてきた。ケバブサンドを買い、海沿いへ向かう。エーゲ海らしい。
これがエーゲ海か。なんか遠くまで来たな。
ベンチに腰掛け、ケバブをかじりる。うまいなあ、ケバブ。
まだまだ旅は続く。これからなんて名前の海を見ていくんだろう。海は一つしかないのにな。
せんまさお
最新記事 by せんまさお (全て見る)
- 【世界一周#411】アレナメヒコ - 2024年9月22日
- 【世界一周#411】アレナメヒコ - 2024年9月22日
- 【世界一周#410】グアダルーペの聖母マリア - 2024年9月21日
コメントを残す