ゆっくりと朝ごはんを食べ、バスターミナルへ向かう。
恐らく正規のスタッフではない人の勧誘をすり抜け、バスターミナルに入ったはいいが、ペルシャ語だらけでどこでチケットを買えばいいか分からない。
恐らくバス会社が複数あって、会社によって出発時間が違うんだろうけど、それを見極めることは不可能だ。
「イスファハーン、イスファハーン」
僕が行きたいイスファハーンの名前を叫んでいるチケット売り場があったので行ってみた。
「次のバスは12:30出発です。1時間後にここへ戻ってきてください。」
現在11:30。近くのベンチで時間を潰し、指定された12:30に戻ってきた。案内される通り行くとバスが待っていた。
1列シートと2列シートに分かれており、僕が勝ったのは1列シートの席だったようだ。大きな身体のイラン人でも楽々と座れるような大きな座席。足元も思いっきり伸ばせる良いバスだ。
イスファハーンまでは6時間程度かかるらしいが、このリッチなバスで480,000リアル(480円程度)。さすが産油国なだけある。
13:00。ようやくバスは進み始めた。しかしいつまで経ってもバスターミナルからは出ずにターミナル内をぐるぐる回っている。現在の乗客数は3名。ここままだと確実に赤字だろうから客を集めているらしい。
13:45頃にようやくバスはターミナルを出発したが、ちょくちょく路肩に停車して客を集めている。
15:00頃、ようやくスピードに乗ってきた。と思いきや、トイレ休憩で30分ほど止まる。腹が減ったのでビスケットで気を紛らわせる。
バス内はクーラーがガンガンに効いているので身体が冷えてしまった。外の暑さがむしろ嬉しいほどに。
このバス、あまりに快適で寝るのにもってこいだ。爆睡していたらイスファハーンに到着したらしい。時間は18:30。予定通り6時間で着いているじゃないか。
イスファハーンのバスターミナルからはタクシーで宿へ向かう。宿はビルの二階にあるらしく看板が派手に光っている。
ドアの前に行くと、ロックがかかっているらしく、困っていると二人組の男がやってきた。
「ココニトマルンデスカ?」
確かに日本語が聞こえた。どうやら昔、日本で働いていたらしく、今日は宿に少し用事があって来たらしい。
彼らがドアを開けてくれ、無事に宿に到着。よく見たらインターホンがあったみたい。
少し古い宿だが、スタッフが丁寧に宿の案内をしてくれる。
日本語を話せる二人は用事が終わったらしく、バイバイ、と帰って行った。
とりあえず夕飯を食べ、シャワーを浴び、リビングでひまわりの種を食べていたところ、2人の宿泊者が声をかけてくれた。
一人はクルディスタン人のサーディー。もう一人はイラン人のアリ。
「トヨタの車が大好きなんだ」
サーディーは車が大好きでトヨタ車はカッコいいから特に好きらしい。好きな車は日産GT-R。25歳、身長193cm。
「ヤ◯ザはどんな仕事をしているの?」
ヤ◯ザが好きなアリ。僕も知らないので想像で答えておいた。
サーディーは英語があまり話せないので、アリの助けを借りて会話する。
午後10時から始まった日本インタビューは午前1時まで続いた。
「医者と先生はどっちの方が尊敬されてるの?」
これだけ質問が続くほど日本に興味を持ってくれていることが嬉しい。そしてうまく答えられない自分の知識見聞のなさが悔しい。
二人とも質問の合間合間で、眠たくない?と気を遣ってくれる。優しい、ところどころ本当に優しさを感じる。
流石にもう眠たいので続きは明日に持ち越し。幸せな気分で一日を終えた。
せんまさお
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