「朝食は9:00までだったんだよ」
しまった。無料の朝食を食べ逃してしまった。やっぱり個室はぐっすり寝られる。というか起きるきっかけがないからいつまでも寝てしまう。
とりあえず昨日仕込んでおいた鳥を揚げる。からあげを食べられて嬉しい。
とっておきの「のりたま」ふりかけを炊きたてのご飯にかけていただきます。
さあ今日は何もしないぞ。
そう思ってゴロゴロしていたが、ウズウズして外に出てしまった。
何の気なしに海に向かって歩いた。
30分ほど歩くと、岸壁に出た。ビーチは別のところにあるんだろう。岩肌を歩くのは楽しい。次の一歩をどの岩のどこに置くか考えながら、先を見て考えながら進む。超、エキサイティング。
大きな波が岸にぶつかり、水しぶきが霧になって飛んでくる。ここまでは波は届かないようだ。岩も濡れていないから今の潮位なら気をつけていれば大丈夫そう。
岩肌で寝ている彼氏の横で、女性が座禅めいたことをしている。やはりヨーロピアンの座禅に違和感を覚える(馴染みがないので)。
いつかも書いたが、禅ではなくZENなんだろう。茶ではなくTEA、寿司ではなくSUSHIみたいな。逆に言えばCOFFEEではなくコーヒー、PIZZAではなくピザみたいな。分かるかな?
こう、崖とか草むらとか、そういったものは人間の本能を少しだけ思い出させてくれる。裸足とか、叩くとか、そういう原始的な状態や行動も同じ。それを感じる時は気持ちがいい。
キャンプの時も少しだけそんなかんじになるから好きだ。寝袋は嫌いだけど。
岩肌を進めるだけ進んでいたら行き止まりになった。超えられない壁とかじゃなくて、人工的なコンクリートの壁と立ち入り禁止の看板があったからだ。
同じ道を引き返す。もう少しだけ海を見ていたくて、岩に腰掛けて波を眺める。大きな波が来るのを目で追って、岸に打ちつけたときに大きな飛沫ができれば成功。思ったより小さければ失敗。テトリスよりシンプルなゲームなのにおもしろい。
海風は少し冷たく、汗も引き、身体が冷えてきたので街へ戻った。
大きなショッピングセンターがあったので、食材を買って帰ることにした。こういうところには品揃えが良くて安いスーパーマーケットが入っているのは鉄板だろう。
案の定安くて品揃えの良い広くて清潔そうなスーパーマーケットが見つかった。
ムール貝の缶詰、コーヒー、無塩バター、石鹸、コカ・コーラを買って帰る。肉はまだあるので、ちょっと値段だけ見ようと立ち寄って驚いた。牛、豚、鶏までは日本と同じだが、羊、ターキー、ウサギも売っていたのだ。ウサギ肉を初めて見た。今度買ってみよう。
宿への帰り道、道路沿いの家の出窓の色がかなりイケてることに気がついた。なんとも言えない綺麗な色ばかり。よく見れば家の装飾もオシャレ。こだわってるなぁ。
夕飯の支度。ムール貝の缶詰めをネギと生姜と一緒に醤油とだしの素、砂糖で煮る。研いだ米と一緒に鍋へ入れ、ムール貝の炊き込みご飯の完成(牡蠣飯と似たようなもんだろう)。
豚肉の余りをタマネギと炒め、醤油、砂糖、刻んだ生姜で味付け。豚の生姜焼きの完成。
鶏肉の余りとムール貝、ネギ、タマネギを醤油と砂糖、だしの素で煮詰め、底の深い器がなかったのでマグカップに入れ、溶いた卵と水、だしの素を混ぜたものを上から注ぎ、レンジの弱モードでチン。上にネギを乗せて再度チン。茶碗蒸しの完成。
やっぱり見た目のセンスがない。しかしうまい。味だけは少しマシになってきた。というか学生のころ自炊していたレベルには戻ってきた。
満腹だ。少し横になってゴロゴロしていたら腹が減ってきた。頭がバカになっている。
ローマから持ってきたパンがまだ残っているので、スライスしてバターで焼く。トースターがないのでフライパンで。焼き目が付いたら砂糖を下に敷いて焼く。
バターで溶けた砂糖が飴状になるので、フライパンから取り出して少し冷ませば表面パリパリの激甘シュガートーストの完成。これはマジでうまい。
腹が膨れたら何もできなくなるワガママな身体なのでゴロゴロしていたら腹が減ってきた。
明日はもう少し何か食べ物を買って篭ろう。
せんまさお
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