早起きできた。素晴らしい朝が来た。インスタントコーヒーで謎のパンを流し込む。すぐにバスで霊隠寺に向かう。
この寺、インドのお坊さんが「うーん、ここに霊が隠れている気がする」ということで作られたらしい。これはきっとあのインドノリだな、とすでに懐かしいインドに想いを馳せる。
今では杭州を代表する観光地であり、日曜日の今日はチケットを買うだけでも長く待つ必要があるほど混み合っていた。

例のインド僧のノリの通り、人でごった返していながらも、どこか伊勢神宮に似た境内には神聖な雰囲気がある。寺だけど。


境内にある山の岩壁には大きな磨崖仏がいくつも納められている。福州から杭州にかけて掘り細工の工芸品をよく見かけたが、その細やかな技術は人間業とは思えない。まさに神技である。寺だけど。





それを横目に寺へと進む。寺院も立派で惚れぼれする。僕の中の渋さが分かるセンサーがビンビンに反応している。内部には大仏様が祀られているが、頭のブツブツが青い。

なぜお坊さんが坊主なのかというと、一説によると、髪型にこだわる様な煩悩に惑わされないようにということらしい。ブッダに限って言えば、髪を伸ばしたところでそんな煩悩には惑わされないからブツブツの髪型をしているそうだ。ちなみに、オデコのブツはホクロではなく、髪の毛が進化したものらしい。
青の髪の毛は煩悩ではないかと疑いつつも、レアな仏像を見れたことに嬉しくなる。


さらに奥に進むと、もう一つ寺がある。内部にはもちろん仏像があったが、とても優しいクリーム色をしている。髪の毛はこれまたもちろん青色だが、ボディーはなんとも繊細な色合いでデザインをされている。


僕は熱心な教徒ではないので、仏像を信仰心とかそういうのでは見られておれず、美しさとかいう尺度で見ているが、国が違えば感覚も違うようで、元は同じブッダから派生しているはずなのに、今は各国の個性を発揮した仏像や寺院があちこちで見られるから面白い。
キリスト教は僕の目から見ると、どこのキリスト像もほとんど変わらないように思うし(ブッダに比べてキリスト教の像はリアルな人間の姿をしていることが原因だと思う)、イスラム教に至っては偶像崇拝禁止なので像すらない。仏教の自由な偶像崇拝によって、時に奇妙奇天烈、いやクレイジーな崇拝様式を見られることは、旅行者としてとても魅力的に感じる宗教だと思う。








そしてあっという間にタイムリミットがやってきた。すぐさま宿に変えるバスに向かったが、途中で大きな叫び声が聞こえた。何事だろうと振り返ってみると、おばちゃんが電話をしているだけだった。ざわめきの中、よく声が通っている。試しにどのくらいの距離まで聞こえるか徐々に離れながら聞いてみた。およそ100m離れても、かすかに話し声が聞こえた。
彼女は特に声が大きく感じたが、他の中国人も電話の時はなぜか爆音で話している。逆に音割れして聞こえづらくないんだろうか。あと、中国で買ったイヤホンは、最小ボリュームの設定でも大きな音が聞こえる。
小学2年生の頃、「声のモノサシ」について先生が話してくれたことを覚えている。人との距離に応じて、使う声の大きさを使い分けなさいという話だったと記憶している。騒がしい教室に見かねた先生が話したのだと思うが、それ以降僕はそれを意識することになった。
近くに話し相手がいれば小さい声で、遠くにいれば大きい声で。中国の場合はそのモノサシの目盛りの幅が日本と異なるんだろうと納得することにしていたが、日本人からしたら騒がしく感じることは確かだ。
宿で荷物を受け取り、電車でやってきたのは上海。予約してある宿があるエリアに着いたが、セキュリティが厳しく、ビルエリアに入るためにもICカードが必要なようだ。当然そんなもの受け取っていないので、警備員に交渉したが相手にしてもらえなかった。
どうしたもんかと立っていると、警備員が歩いてきた一人の女性を指差している。その人こそ宿のオーナーだった。もしここでたまたま会えなかったら僕はいつまで誰を待てば良かったんだろう。
宿に入るとトイプードルがいた。頭を撫で、チェックインしてベッドに腰掛けると、トイプードルもやってきた。寒いのかプルプルと少し震えている。試しにベッドをポンポンすると、トイプードルがベッドに乗ってきた。少し疲れたのでベッドに横になると、トイプードルも僕に寄り添って寝てきた。

かわいい。とんでもなくかわいい。紛れもなくかわいい。愛らしすぎて抱きしめたくなるが、ウトウトしているようなので頭と背中を撫でるだけにしておく。トイプードルがくっついてくれたおかげで僕も暖かい。僕もウトウトして寝てしまった。
何かが僕を踏みつけたので目が覚めた。トイプードルが僕に乗っている。そしてどこかへ走り去っていった。
もう夜だ。腹が減ったのでラーメン屋へ行った。10元(160円程度)だが、上海のラーメンは日本のラーメンと麺が似ているようで、弾力があっておいしい。これなら安く済ませられそうだ。
宿に戻ると同じ部屋に日本人がいた。大学生だが、休学して世界一周中らしい。明日の夜にはタイへ飛ぶらしく、明日の出発まで一緒に散策することになった。正直、上海ではすることがない気がしていたので楽しみができてよかった。
I visited to a temple that built by a buddhist priest who was from India long time ago. I felt mysterious atmosphere because the priest thought that there are a lot of spirits in this area. I just watched some temples and buddhist images. Then I got on a train to go to next city. I arrived in Shanghai. I looked for my hotel but I couldn’t it. I met a woman on the street all of sudden who is staff of my hotel. Finally, I could check in. I met so cute dog in the hotel.

せんまさお

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