朝からバスで街を移動。ADOというバス会社がメキシコではメジャーらしい。


シートはフカフカで大きい。USBジャックと、トイレが付いていて、クーラーも寒すぎるくらい効いている(本当に寒すぎる)。

眠りながら揺られること3時間半、メリダという街に来た。

メリダは思ったよりも田舎だった。というか、カンクンが都会すぎたのだろうか。

バスターミナルで明日のチケットを買う。明日は近郊の遺跡に行くつもりだ。やはりスペイン語が通じないので、めっちゃ困るが、なんとか買えた。路線バスなのだが、専用のカードにお金をチャージする方式らしい。
バスターミナルから歩いて15分。身体中の水分を身体中から出しながら宿に到着。田舎ということもあり、結構ボロボロの外観で、出てきたのはマフィアみたいな男。
「すいません、ここって宿ですよね?」
なけなしの水分を放出しながら聞く。
「は?そうだけど…」
なんか気まずい雰囲気。
「予約してるんですけど」と伝えると、
「あ、予約してるんだね、どうぞ」
と、にこやかに招き入れてくれた。
チェックインを済ませ、一通り宿の案内をしてもらい、水を一口で2Lくらい飲んで共有スペースのソファに座った瞬間、1人の男がチェックインしてきた。
チェックインを盗み聞きしていたら、日本人だと分かったので声をかけた。
Hデさんというこの方も旅をしているそうで、旅の情報をたくさん教えてもらった。
僕みたいな下調べ全然しない勢からすると強力なキーパーソンである。

メキシコの情報を一通り伺い、一緒に街の観光へ出かけた。

メリダは古都みたいなところらしく、歴史的な街並みが保存されていた。しかし、よくあると言えばよくある光景なので、仮に1人だとつまらなかっただろう。


それにしても、メキシコに来てから、観光地に行っても、基本的には理不尽なチップを要求されないので気が楽だ。無料の施設は本当に無料である。


そしてスーパーに寄って、マルちゃんカップ麺を買い、帰り道にホットドッグを食べて帰った。キューバのと全然違う。


夜でもかなり暑いので、とりあえずシャワーをして上半身裸(小太り)で宿を徘徊する。
「オラ!」
この宿の中で裸でいる人の中で、最も僕のお腹が出ている。
しかし恥じることはない、多様性の時代であり、太っている人に太っているなんて言うのは西欧諸国人以外の人だけである。幸いにもこの宿には僕たち日本人と西欧諸国人しかいない。つまり、僕は無敵だ。
Hデさんがスイカをご馳走してくれた。旅はビタミン不足との戦いである。節約していると、野菜を食べる機会がえらく少ないので、フルーツは定期的に食べた方が良い。
共有スペースではNetflixを見ることができる。僕たちはスラムダンクを流した。日本語で見られるからだ。
「世代じゃない?」
僕がスラムダンクを見たことがないと言うと、Hデさんは聞いてきた。
そうなのだ、僕は老けているがスラムダンク世代ではないので懐かしくはない。世代で言うとワンピースとかナルトとかブリーチとかの世代だ。
世界一周の旅を始めた頃はまだ28歳だったが、もう33歳。若い旅人と出会ったらタジタジしちゃうなと思っていたが、中米の旅人の年齢層は高めのようなので安心。Hデさんも40代なので、少しホッとする。
話とスイカに夢中でスラムダンクは全く見なかったけど、久しぶりに日本人の旅人と話せて、楽しい時間だった。
寝る前にもう一度シャワーをして、サッパリしてから寝る。いい日だ。

せんまさお

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