「何コレ怖~い」
宿のスタッフが爆笑している。チェックアウトを終えて宿を出ようと荷物を担いでいると、見てみてと何か指差している。
見たらフロント前のソファの上にキュウリが転がっていた。
7時間と最近では長い方のバス移動。幸いなことに、乗ってからすぐに4時間も寝ていたのでほぼ一瞬で移動したに等しい。
到着したのはチェコの首都プラハ。この国も独自の通貨コルナを使用している。3,000円分くらいをATMで引き出す。ヨーロッパだし、恐らく大体クレジットカードが使えるので、むしろ引き出さなくてもいいんじゃないかとさえ思う。手数料は500円程度も取られた。法外な割合。
宿は少し郊外。サウナ、プール付きの宿。しかし使う気はない。

着いた頃には日が暮れていた。防犯を考えると、暗くなったらなるべく一人では出歩きたくないから、日の入りが早いのは困る。特に安宿がある地域の治安なんてつまりはそういうことだし。
ラッキーなことに、今夜の6人部屋は僕だけらしい。やたらと暖房が効いて暖かい部屋だ。
近くのスーパーでサラダとパンを購入。サウナとプールは付いているくせにキッチンはないから自炊できない。
部屋でムシャムシャ食べていると、ふと壁に動くものが見えた。よく見ると南京虫(トコジラミ。旅人から恐れられているベッドバグ。噛まれるとものすごく痒いし、1ヶ月くらい治らないらしい。)だ。

こりゃたまらん、とベッド周辺をくまなくチェック。殺虫剤を撒き散らし、無慈悲な僕は手当たり次第見かけた南京虫に直で吹き付けて回った。
部屋を変えてもらおうかと思ったが、一人の部屋というのはラッキーである。長旅、相部屋ばっかりは結構気が疲れてくるのだ。
やたらと暖房を効かせているせいだろうか、プラハには似つかわしくない南京虫が大量増殖。たぶん旅人がどっかから持ち込んだものだろう。勘弁してくれよ。

せんまさお

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