「ヨーロッパは宿が高いから、夜行バスで移動した方がいい」と聞いていたが、夜行バス代から宿代を差し引いても昼間のバスの方が安いから、その話はデマだったことが分かった。
そもそも夜行バスに耐えられる体力がもうないから乗らないんだけど。
わざわざ高い夜行バスに乗って身体をボロボロにする選択肢はない。
プラハを朝出発したバスは、ドイツのベルリンへ、日が暮れる少し前に到着した。
そう、もうできることなんてない。ヨーロッパは要注意だ。正直治安にビビってる。
宿にチェックインして驚いた。まさかの建物内への食べ物の持ち込みが禁止だったのだ。そんな宿あるんかいな。
「一階のレストランでおいしい食事が食べられますよ」
そんなこと言われてもレストランは高い。
しぶしぶマクドナルドへ行き、ハッピーじゃないセットを食べていると、変な男がやってきた。
「シールくれ」
シールなんて持ってないよ、と言うと、ポテトの箱に集めてハッピーなシールが付いているらしい。
それならあげると伝えると、ハッピーな様子で剥がして去っていった。集めたらどんなハッピーがあるのか気になるが、ドイツ語なのでよく分からない。たぶんハッピーな物が貰えるんだろう。
さすがに飲み物は持ち込み可能のようなので、スーパーでコーラを買おうとしたらエゲツない行列。日曜日だからか、開いているお店に客が集中しているらしい。日曜日にお店を閉めるのなら、日曜日には買い物に行かない雰囲気になっているのかと思っていたら、全くそんなことはなさそうだった。
風邪を引いたらしい。プラハの宿の部屋が乾燥しすぎていて喉をやられた。こうなったらなかなか治らないから、きっとなかなか治らないんだろう。
せんまさお
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