無料の朝ごはんが付いているということで張り切って起きたら、チャーハン、お粥、お米ジュースだった。お米の可能性を引き出しすぎじゃない?
汕頭という街には老街という華僑が建てた洋風建築街がある。アヘン戦争後に海外に開かれた港町だ。
実際に来てみると、すでにその建築物は廃墟と化している。いくつか、一階部分に店舗が入っているようだが、二回以上は99%空き家というか全く手入れがされていないようで、窓は開け放たれボロボロになっているのが見える。
老朽化による倒壊の危険性があるようで、解体や補修工事がされている通りに関しては、ゴーストタウン化していた。
それでも街並みは美しく、洋風建築街から外れても、古い街並みが残っていて、まるで映画の世界に来たみたいだ。
今まで行った中国の観光地は既にピカピカに修繕済みで、どこか味気ないかんじだったが、この街にはまだイメージしていた中国が残っている。
この地域の名物らしい牛肉団子を食べる。まるで牛肉が入っていないかのような、キュキュっとしたかまぼこみたいな食感。牛肉をひたすら棒で叩いて作るらしい。店頭で実演を見ることができる。
地域の名物には二種類ある。海産物などの鮮度が命系のアタリと、全国で流行るまで至っていないだけのハズレだ。それで言うと牛肉団子はハズレだった。そして自治体もこの牛肉団子の文化を保存するために、正しい作り方をしている店に認定状を出しているようだ。つまりは美味しいとか美味しくないとかではなく文化なのだ。
歩き疲れたのでカフェを探していると、コーヒーが中国に来て以来最安の9元(150円程度)の店を見つけた。まあインスタントだろうけどいいやと入ってみると、なかなか雰囲気がいい。
美式珈琲と書かれたものを頼んだ。「美」はアメリカなので、たぶんアメリカーノ(アメリカンコーヒー)だろうと思いながらも指差してこれ下さいと言った。
「アメリカーノだね。ハハハハハ!」
やっぱりそうだった。そして豆を挽き始めた。まさかこの値段で挽いてくれるとは。中国はお茶の文化だからか、カフェを見つけることが少し難しい。そして競争原理が働いていないのか、物価と比較して値段がめちゃくちゃに高いのだ。
数分後、とてもおいしいコーヒーが出てきた。旅に出てから飲んだコーヒーで一番おいしい。酸っぱくない好みの味。
足元に紙くずをテープで丸めた何かが落ちている。これなんですかと聞くと、
「ネコのおもちゃだよ。ハハハハハ!」
と、椅子に隠れていた子猫を指差した。かわいい。
「スタンプカードをあげる。もう来ないだろうからお土産として持って行って。ハハハハハ!」
よく笑う店員さんだ。声が小さいのに笑い声だけでかい。こういう人いるよね。
ゆっくりと味わって店を出た。
「いい旅を!ハハハハハ!」
ゴーストタウンに急に現れたオアシスのような素晴らしいカフェだった。日が暮れてきたのでまた老街に戻る。
昼間は廃墟のような怪しさを出していた建物はライトアップされロマンチックに。ゴーストタウンにはカップルや家族で溢れている。
古さに価値が見出されている良い例だが、安全上の観点で修繕中。どこかインドのバラナシのような混沌とした美がある街並みだっただけにこれから変わっていくのが残念だ。いや、変わる前に来ることができてよかった。
I visited to old town in Shantou. I saw a lot of European buildings. This town was made by overseas Chinese merchants. Especially, those were so beautiful at night because of light up. They are reforming for safety now so I saw real historical landscape. If I will come back here in the future, I cannot see same townscapes.
せんまさお
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