オーナーのゲロの音で目が覚めた。この人ずっと飲んでる。
穴が山の斜面に空いている遺跡に行く。詳しいことは分からないが、かつてモンゴル軍やらなんやかんやから逃げて隠れ住んでいた人たちの住居跡らしい。
穴は隠れていたのだが、地震で地滑りがおきて丸見え状態になったらしい。
こんなところ来る予定なかったのに、気がつけばもう目の前に穴ぼこの山がある。
バスターミナルからマルシュルートカで一本、ヴァルジアという街だ。
それにしてもジョージアの地名ってなんか激し目だ。トビリシ、ステパンツミンダ 、ボルジョミ、アハルツィヘ。
やんわりしたのなんてムツヘタくらいじゃない?
小型バスで遺跡の入り口まで登る。坂道を歩いてもいいけど、バスでも1ラリ(36円程度)なので面倒で乗ることにした。旅人の風上にも置けない。たぶん風下くらいならいい。そんなかんじ。
遺跡とは言え、住居跡なので特別おもしろいものが残っている訳ではない。アリの巣のように岩壁に張り巡らされた通路を歩き、上や下や登り下りして疲れた。
街からこの穴ぼこを見るのが美しいように、この穴ぼこから街を眺めるのも美しい。緑で覆われた谷に小さな街がある。ここに生まれたら普通はどんな人生を送ることになるんだろうか。
穴ぼこの一つは教会になっていた。まだ現役、というか恐らく現役に復帰したんだろう。ドレスコードがあったり、写真禁止だったりと割としっかりした教会のようだ。
教会の奥には通路が伸びており、狭い通路を進んで登った先には、遺跡の恐らく最も高いポイントの景色が見渡せる場所に繋がっていた。
風が気持ちいい。なんとなくタバコを吸いたくなるポイントだが、その心を見透かしたかのような禁煙マーク。分かってるなぁ。僕も分かってる。もちろんこんなところでは吸わない。
帰り道は急斜面をとにかく下る。遺跡の階段なのでちょっと幅が狭かったり段が削れていたりと怖い。
Nガノさんに落ちてこないでくださいと冗談まじりで念押しして先に下りるが、前は団体客で詰まっている。高齢者グループだからしょうがない。
遺跡前のレストランで遅めのランチを食べてアハルツィへへ戻った。
Nガノさんはまだ城に行っていなかったので出て行った。僕は疲れたので昼寝。
夕飯は街一番の評判らしいレストランで。シュクメルリやらをいつも通り頼む。
メニューに魚の写真が載っていたので何か聞いてみるとトラウトとのこと。トラウトってトラウトサーモン?鮭?と調べてみると、マスのことらしい。
バーベキューらしいので、要はマスの丸焼きなんだろう。缶詰以外で久しぶりに魚を食べられる。うれしい!たのしい!おもしろい!
ところでトラウトサーモンって結局マスなの?鮭なの?
料理が続々と運ばれてきたのでホクホク食べていると、自家製ウォッカをサービスしてくれた。
本当は一気にクイッといくもんだろうが、いけば僕は死ぬに違いない。二口飲んだところで顔が真っ赤になった。
毎晩ワインをボトル1本飲んでいるNガノさんもさすがに一杯で顔が赤くなっていた。僕の残りも飲んでもらった。
完全に活動停止。今夜も騒音のようなオーナーのロック鑑賞が鳴り響く中、ベッドへ転がり込んだ。
せんまさお
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