風邪はあまり治っていないので、昼までゆっくりすることにした。インドでおかゆのような優しい味のものを食べることは難しい。
ただ、カリーは薬膳効果があると聞いたことがあるのでめげずにカリーを食べた。
ブッダガヤのメインスポットであるマハボディー寺院へ向かった。入口の警備は厳しく、携帯ですら持ち込み禁止なのでクロークへカバンごと預けた。
カメラは100ルピー(160円)で持ち込み可能だったのでカメラだけ持ち込んだ。身体チェックを受け、中に入ると、仏教徒が各自の宗派の教えなのか色々な拝み方をしていた。
土下座の上位互換に土下寝というものがあるが、それのごとく土下寝で拝んでいる僧侶、楽器のようなものを使って念仏を唱える僧侶、スパイスをひたすら弄っている僧侶、日本の仏教しか知らない僕からすれば意味が分からないが、皆気持ちを込めて拝んでいた。
まさかブッダも約2500年後の世界で仏教がこのような進化を遂げているとは夢にも思わなかっただろう。
寺院の裏手には、ブッダが悟りを開いたと言われている菩提樹の下に金の台座が置かれている。そこに行くことはできないので柵越しに拝む。ちなみにこの菩提樹はさすがにブッダが悟りを開いたときのものではなく、何代も後のものらしいが、直系ではあるらしい。
この葉っぱにご利益があるとのことで探したが一枚も見つからなかった。しょうがないので、寺院内にある別の菩提樹の落ちている葉っぱを拾っておいた。
他の宗教施設にいくと、祈ったり拝んだりしている人がいてなんか気まずいが、半仏教徒だと思っている僕は日本式にシンプルに拝んでおいたので今回は大丈夫だろう。
遺跡とも言えるほど歴史のある寺院だが、仏教誕生から約2500年経った今でも未だに生きている寺院でもあり不思議な気持ちになった。
祖父が極楽浄土にいることを願い、現代風のEXITの看板を頼りに外へ出た。
ブッダガヤには日本語を話せる人が多い。ブッダガヤには日本寺があり、日本の僧侶が駐在している。その駐在員が日本語を教えたり、寺でバイトしているときに覚えたりするらしい。人によりけりなので、普通に日本語を使って話しかけてくるだけの人から、日本人をターゲットにして商売している人まで様々だ。とりあえず今日だけで10人以上日本語ペラペラのインド人に会った。
日本寺に駐在している日本の僧侶がいれば話を聞かせて頂きたかったが、今日は見かけることがなかった。
別の日本式寺院、仏心寺には宿坊があった。格安で止まったり、手伝えばタダで泊まることができるらしい。少し見せてもらったが清潔だった。確か深夜特急の沢木耕太郎もブッダガヤの宿坊に泊まっていたような記憶がある。
街にはお土産の屋台が並んでおり、僕はお土産に数珠を買った。菩提樹の種(菩提樹の種ではない)から作った数珠だ。菩提樹の種(菩提樹の種ではない)にはいくつかグレードと種類があり、僕はインド菩提樹(インド菩提樹ではない)の一番珍しいグレードのものを買った。
菩提樹の種ではないというのはどういうことかというと、そのブッダが悟りを開いたとこのにある菩提樹はインド菩提樹という木で、インド菩提樹の種子はとても小さく数珠なんか作れないのだ。ここお土産屋で菩提樹と呼ばれているのはジュズノキのことで、インド菩提樹の種から作った数珠は、本当はインドジュズノキという木の種から作った数珠なのだ。
それを知っているので、値切り交渉に使ったらあっという間に値下がりした。
その後、僧侶が数珠のブレスレットをしているのを見て急に自分も欲しくなりお店に寄った。「ハーイ、マイフレンド」といつものセリフで近づいてくる店員さん。
なんでみんな友達って言ってくるの、と聞いたら、会ったらみんな友達だって。なるほど。少し話していると、実は彼はイスラム教徒だと分かった。なんで仏教グッズを売ってるのか聞いたら、そりゃビジネスだから、と大笑いしながら答えてくれた。
ビジネスなら安くしてよと伝えたら嫌だ嫌だと言う。僕ら友達でしょ?と言ったらまた大笑いしながら安くしてくれた。とてもいい人だった。菩提樹の種(菩提樹の種ではない)のブレスレットをつけてもらい、意気揚々と宿に帰っていると、朝少し話したインド人と再会した。
「僕はブッダが修行した山にも、スジャータ村にも、トトロの木にも行かないよ」と先に伝えた。彼もまた笑いながら、「他の人にも誘われたんだね」と、僕が今日恐ろしいほどいろんな人からこのツアーに誘われまくったことを察してくれた。
ただ、実は山にだけは行きたかったので山だけでいいと交渉したら安くしてくれた。今お金がないから安くしてでも少しでも稼ぎたいんだとのこと。
結局、相場の半額程度まで下がった。絶対に山以外の例えば提携しているショップ等へ連れて行かないことを約束し、明日の待ち合わせをした。
ブッダガヤは田舎ということもあって、観光地といえども若い子はそこまでスレていない。話していてちゃんと素直な気持ちが伝わってくる。チャイを奢って欲しいやつはただ奢って欲しいだけで、ツアーの値段をふっかけてくるやつはただお金を稼ぎたいだけ。ただそれだけで、多くの人は悪い人ではなさそうだ。
I visited Mahabodhi temple that Buddha was spiritually awakened here. I saw a lot of buddhists in the temple. They prayed different style. After that I bought a buddhist rosary that is made by bo tree.
せんまさお
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