朝飯がモリモリと運ばれてくる。とんでもない量だ。これで一泊400円程度だなんて、なんてこった。
近くのモスクに寄った後、ゾロアスター教の鳥葬が行われていた遺跡に向かう。このヤズドという街はゾロアスター教文化の中心地である。
鳥葬とは、遺体を鳥に啄んでもらって葬ることであり、ゾロアスター教では遺体は悪魔の住処とされているため、崇拝する火を汚すことになるから火葬は行わないらしい。火以外にも水、空気、土も神聖なものとされているため、それらを汚さない鳥葬という方法がとられているんだとかなんとか。やっぱりタジキスタンの博物館でボランティアガイドから聞いたことは間違いだったようだ。
沈黙の塔と呼ばれるこの場所は、ヤズドの街の郊外に位置しており、現在は使用されていない。
ちなみに日本では鳥葬は違法で、死体損壊罪になるらしい。ちなみにちなみに、日本は火葬率99.9%らしく、なぜ100%じゃないかと言うと、土葬もオッケーだからだ。ただ、現実的に土葬オッケーの墓所があんまりないから、土葬は限られた地域と限られた宗教系の墓所でしか行われていないらしい。
沈黙の塔には登ることができるようなので、炎天下の中、登ってみることに。
頂上には遺体を置いておいた穴があった。ここに置いておくと、ハゲタカがやってくるらしい。現在はゴミが入っていた。倫理観どうなってるん?
その足でゾロアスター教の寺院に移動。この寺院には1600年程燃え続ける火が祀られていた。どうせガスとかだろうなと思っていたら、薪が焼べられていた。薪を絶やさず1600年焼べ続ける信仰心の厚さ。恐れ入るべや。
ちなみにちなみにちなみにこのゾロアスター教の聖なる火が、現在のオリンピックの聖火の考えの元になったらしい。ゾロアスター教は世界最古の一神教とも言われており、紀元前600年頃にはすでに存在していたらしい。
なんとなくマイナーな宗教かと思っていたけど、キリスト教、イスラム教、仏教よりも古い宗教らしい。たしかに、火を崇めるというところがアニマティズムのような原始宗教らしいかんじがする。
もう暑い、暑すぎて気分が悪い。どうやら軽い熱中症になってしまったようだ。汗をかいてもその瞬間から乾いてしまうので実感がないが、身体の水分がギャンギャン抜けてしまっていたようだ。
宿に戻ると水をガブ飲みし、ベッドへ倒れ込んだ。もう一箇所行きたいところがあったが、それどころじゃない。
3時間ほど昼寝し、ようやく復活したが、それでも身体が怠い。夕飯を買いに外に出た。
街の人に声をかけられるが、しんどいので愛想よくできないから申し訳ない。
結局、食欲も湧かないので、夕飯はスモモとザクロで済ませることにした。
せんまさお
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