なんだか寝られなかった。ムカムカが原因なのか、地鳴りのようなおっさんのイビキが原因なのか。朝5時、空がうっすら明るくなってきた頃、ようやく眠れたようだ。
おっさんのイビキで起きた。このおっさん、ずっと寝てるな。
ベランダで朝食を済ませ、Iクさんと昼食へ。僕、ずっと食べてるな。
この前行った日本食レストランへ。今日はカツ丼を注文。店内では日本のアニメが流れている。金田一少年の事件簿が流れているが、音声はオフ。なんか急に日本が恋しくなる。
カツ丼が運ばれてきた。
イスラムの国なので、トンカツではなくチキンカツ。二人とも美味い以外のことは喋らず、あっという間に食べきってしまった。
僕は夕方の5時に美術館へお皿の輸出許可証の受け取りに行くまで特に用事がなかった。それじゃあということで、山の上に建つフレイムタワーの麓へ行ってみることに。
道中、独立戦争のモニュメントを通る。ガスに火を灯し、轟々と燃えるモニュメント。今日は風が強い。
背中を押されるような強風の中でも、モニュメントの炎は消えることがなさそうだ。
その先には独立戦争の墓地があった。犠牲者の顔が墓石に彫ってある。あぁ、悲惨だなあ、と思ったのが、数十人分の墓石に彫ってある命日が1990年1月20日で全員同じ日だったということ。
中には十代の子供や、女性の墓石もあり、なんだかやりきれなくなった。1990年は自分が生まれた年。僕が生まれる数ヶ月前までこの国で戦争が行われていたなんて、今のこの国を見ても想像がつかない。
冷静に考えれば、その辺を歩いているおじさんやおばさん達は戦争を経験しているのだ。今の平和で乱れたバクーの街を見てどう感じるのだろう。
ようやくフレイムタワーに着いた。
ライトアップされる夜来るべきだったかも、と話しながら、帰路に着いた。
オールドタウンに寄ってカフェでくつろぐ。レモネードを頼んだが、出てきたのは洋梨のジュース。レモネードという名前らしいが、ややこしくないか?
5時が近づいてきたので一旦解散。15分前に国立美術館に到着したが、証明書を受け取ることができた。
郵便局は6時まで。地下鉄に乗って急ぐ。5時15分、郵便局へ到着。
「僕のことを覚えてますか?」
郵便局の受付の人に聞く。ちょっと嫌そうな顔をして整理券を発行してくれた。
待つこと1時間。閉店時間を過ぎているが、整理券を持っている人の分までは処理してくれるらしい。
僕の番になり、スタッフが梱包してくれる。
「この紙にアゼルバイジャンの住所とフィリピンの住所を書いてください」
耳を疑った。今フィリピンって言った?と聞く。
「ここにフィリピンの住所を書いてください」
僕はフィリピンへは送らないよ、日本へ送るんだよ、と伝える。プロなんだから見た目で送り先を判断しないで欲しい。
最後に念押しで、フィリピンじゃなくて日本へ送ってね、と伝えて帰る。
宿でステーキを焼く。昨日の夜、Iクさんと割り勘して1kgの牛肉を買っていた。
ひとり500gずつ焼いて食べる。Iクさんが塩と胡椒とニンニクとワインを買ってきてくれていたので、味付けも良い。
500g食べて500円程度。高いが安い。多いかもと心配したが、なんならあと300gくらいは食べられそう。
スタッフはみんなで夕飯なのか外出するらしい。
「何かあったら頼む。君がボスだ。」
いいかげんな人たちだ。
明日はイランへ移動する。陸路で行くつもりだったが、トルクメニスタンへ行かなかったので、ルートの都合で空路で向かうことにした。これは言い訳。
せんまさお
最新記事 by せんまさお (全て見る)
- 旅のことわざ・名言 - 2022年8月19日
- 【第2回】世界一周で買ったイケイケおみやげ自慢 ~南アジア・東南アジア編~ - 2021年9月30日
- [Part 1] Boasting of the Coolest Souvenirs I Bought While Traveling Around the World – East Asia- - 2021年9月30日
コメントを残す