結論から言うと必要ありません。
なぜならほとんどの場所で英語が通じないからです。いくら英語がペラペラでも話せたところで理解してもらえませんから意味がありません。
伝わらなくても意外となんとかなります。実際に僕も昔はハローとサンキューとソーリーとハウマッチと数字くらいしか話せませんでしたし、相手が何を言ってるのか9割以上理解できていませんでした。
必要なのは訪れる国の言語ですから英語は必要ありません。
しかし、僕は世界一周(中断)の旅に出る前にフィリピンで英語の語学学校に行ったおかげで、日常会話や簡単なコミュニケーションくらいなら英語で話せるようになりました。
そのおかげで多くのチャンスを得たと思っています。チャンスというのは「旅をより良くするチャンス」のことです。
英語が通じない
中国を訪れた時の話です。
中国の昆明を訪れてまず最初に驚いたことが、英語が通じないという事でした。
空港から市内へタクシーで移動しようと思ったのですが、タクシーの客引きはどなたも英語が通じず、行先はおろか、料金の交渉すらままなりませんでした。
中国を訪れるまでに、「インド」「ミャンマー」「バングラデシュ」「ネパール」と訪れたのですが、旅をする中で会話した人は、僕と同じく上手くはないものの、とりあえず理解はしてもらえましたし、カタコトでも英語を話してくれる人もいました。
しかし、中国で初めて全く英語が通じないという状況に直面しました。
なんとか宿に到着しても、誰一人として英語を理解できる人はいませんでした。
その場は翻訳アプリを使ってなんとか乗り切りましたが、中国は全土であまり英語が通じませんでした。
通じなくて当たり前
日本をイメージしてみてください。例えば道端でいきなり英語で話しかけられたとしましょう。答えられる人がどれくらいいるでしょう。
日本人は海外に行くとなると「英語」が話せるだの話せないだのという話になりがちです。それは英語が世界共通言語だからでしょう。単に知っている言語が英語だけだからかもしれません。
しかし、国によっては英語を勉強しません。中央アジアでは、ロシア語は勉強したけど英語は勉強したことがないという少年少女たちに会いました。旧ソ連圏なのでロシア語を勉強するのでしょうが、そういったカリキュラムになっていてもおかしいことではありません。
稀に英語が話せない人をバカにしたりマウントをとる旅人がいますが、環境が違うのだからバカにしてはいけません。
僕が出会ったようなロシア語を勉強してきた人たちの立場からすれば、なんで日本人はロシア語を話せないんだろうと思われているようなもんです。いかにおかしな考えか理解できると思います。
通じることもある
主に商売人(露天商、宿のスタッフ、交通機関の職員など)は英語が通じる可能性が比較的高いです。僕のような旅人を相手にすることが多いからでしょう。もちろん通じないこともありますが。
相手が話せないにしても、自分が話せるのであれば、伝えることはできますから、少なくとも最低限「自分がしたいこと」を伝えられるフレーズくらいは覚えておいた方が楽です。
旅で最低限かかわる必要がある人は皆「商売人」ですから、こちらが全く英語を話せなくても、商売をするために向こうからリードしてくれます。
英語を話せるとチャンスがある
旅をより良くするチャンスの鍵は英語にあると思いました。
①旅人同士のつながり
②情報の幅が広がる
③リスク回避
上記3点がそのチャンスの鍵です。
旅人は全員とは言いませんが、ある程度英語を話せる人が多いです。ヨーロッパ圏の方は母国語が英語と似たジャンルなので、英語が上手な方が多いです。
やはり世界共通言語ということもあり、基本的に旅人は英語で会話しますから、英語が話せると旅の情報も得やすいですし、友達もできます。
旅先で知り合った旅人と、その旅人の母国で再会するなんてこともできますから、楽しみが増えます。
もちろん現地の方に友達ができることもあります。僕は英語が少し話せたおかげで世界各地で出会った方々と今でも連絡を取り合っています。
情報はインターネットで得ることが多いのですが、日本語で調べると限界があります。旅の情報は鮮度が命。
WEB上にある情報の50%以上が英語で書かれているというデータがあります。
そのことからも、旅の情報を得るためには英語ができた方がいいということになります。
また、世界は思ったより平和ではないので、リスクを回避するためにも情報を得る必要があります。
僕はトルコを旅していたとき、突然シリアとの国境で争いが始まりました。日本のニュースでは詳細な情報が分からず、また大使館の情報もリアルタイムではなかったため、現地の外国人向けニュースやヨーロッパ諸国のニュースを読み、詳細なリアルタイムの情報を得ることができました。
そのおかげで被害を免れることができました。(翌日訪れる予定だった街へ翌日ロケット弾が撃ち込まれた)
より良い旅を送るために
英語が「必要」であるか「不要」であるかの答えは「不要」です。身振り手振りで基本的に伝わります。ジェスチャーと気合でなんとかなりますし、実際に英語が全くと言っていいほど話せない旅人も結構います。
僕は元々、信じられないほど英語が話せませんでした。帰国子女とか英語好きな友人とかと冗談で英語で会話して笑われたりしていました。
多分今でも変な英語を話しているんでしょうけど、結局のところ通じることが分かったのでこれで良しです。
しかしながら、少しでも話すことができるようになったおかげで多くのチャンスを手にすることができ、チャンスを良い思い出に変えることができました。
「英語は不要だが、もしできるのならば、旅をより良くできる」
これが僕の考えです。
この記事が伸びるようであれば、いつか「旅で使える実践的な英語」をご紹介します。正しい英語ではなく、旅で使えるという一点に絞った英語です。旅英語とも言える、ある意味で専門的な英語です。

せんまさお

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