【馬旅】モンゴルの草原を馬で旅する方法

モンゴルのイメージと言えば草原とそこで暮らす遊牧民。

果てしなく広がる草原を馬で駆け抜け、遊牧民の家であるゲルに泊まり、馬乳酒を飲みながら馬頭琴の音色とホーミーを楽しみ、夜は満点の星空を眺める。

そんな日を夢見ていましたが、たまたま幸運に恵まれ、世界一周(中断)の最中に叶えることができました。

今回は、具体的にどうやってそんな旅ができることになったのかをご紹介します。



モンゴルへ向かう

僕は中国の北京から首都のウランバートルまで、国営のモンゴル航空(MIAT)で向かいました。モンゴル航空は客室乗務員のサービスクオリティが高かった事が印象的です。

北京からだとウランバートルまで電車も出ており、電車なら格安で向かうことができます。

ウランバートルの空港から市内まではバスが出ています。バス停が空港から少し離れているので、空港スタッフに聞きましょう。僕はタクシーの客引きに聞いたのですが、どなたも嫌な顔をせずに教えてくれました。

《バス乗り場の場所》

7か9番のバスで中心街へ行けるそうです。

※新ウランバートル空港が2020年から開港予定です。最新情報にご注意ください!

ゲストハウス兼旅行会社へ

日本人からの口コミが良かった「シティーゲストハウス&ツアー」に泊まることにしました。

Booking.comでシティーゲストハウス&ツアーを見る

宿泊料はドミトリー(相部屋)で一泊500円程度でした。(2019年6月当時)

※モンゴルは急激な物価上昇中のため、料金は上がっている可能性あり

宿に着くまで、なんとなく2泊3日くらいのツアーにでも参加しようかなと思っていましたが、宿には様々なツアーの案内が置かれており悩み始めてしまいました。

そんな時、馬を借りて草原を旅する計画を立てている旅人と宿で知り合い、一緒に行くことにしました。

ツアー料金

55ドル/日(2019年6月時点)

三食、ガイド(モンゴル語)代込み。

※モンゴルは急激な物価上昇中のため、料金は上がっている可能性あり

僕たちは15日間(移動込)の旅程ため、合計825ドルを支払いました。

英語ガイドは高かったので、モンゴル語ガイドさんを頼みましたが、結果的にとても仲良くなれました。

下準備

僕は世界一周の最中だったので、馬での旅に相応しい装備を持っていませんでした。そのため、ウランバートルのマーケットで不足しているものを買い足すことにしました。

マーケットの場所

【Narantuul Market】

【Amar Agent-Sunday Plaza】

必要物

・テント4,500円

・寝袋1200円

・レインウェア10,000円 (※雨季の終わり頃だったため念のため用意)

・帽子800円

・手袋1,000円

・非常食⋯1,000円

※モンゴルは急激な物価上昇中のため、料金は上がっている可能性あり

その他持参物

・防寒具ありったけ

・薬類

・ソーラーUSBチャージャー (同行者が持っていて助かった)

・モバイルバッテリー

・カメラ

・お金

・Kindle (あってよかった)

※スマホは電波もWi-Fiもないので基本的に使えませんでした

スケジュール

あくまで僕の場合のスケジュールです。ご自身の日程に合わせてスケジュールを組んでもらえます。具体的なスケジュールは宿に任せても組んでもらえます。

1日目

ウランバートルからガイドが待つ草原へバスとバンで移動する。

2日目

乗馬練習。ガイド家族の手伝い。滝観光。

3日目

馬旅出発。ゲル泊。

4日目

1カ所目のエイトレイク到着。テント泊。

5日目

次のエイトレイクを目指し出発。ゲル泊。

6日目

2カ所目のエイトレイク到着。テント泊。

7日目

エイトレイクから引き返す。ゲル泊。シャワーを浴びさせてもらう。ゲルショップに行く。

8日目

温泉を目指す。テント泊。

9日目

温泉到着。テント泊。温泉に浸かる。

10日目

ガイドのゲルに戻る。ゲル泊。ゲルショップに行く。

11日目

休憩日。ガイド家族の手伝い。滝観光がてら水浴び。ゲル泊。

12日目

馬乳酒祭。カラコルムに向けて出発。テント泊。

13日目

カラコルムへ向かう。ゲル泊。

14日目

トッフン寺院に立ち寄る。テント泊。

15日目

カラコルムへ向かう。テント泊。

16日目

カラコルム到着。エルデネ・ゾー寺院観光。ガイドと解散。馬頭琴とホーミー鑑賞。シャワーを浴びる。ゲル泊。

17日目

バスでウランバートルへ戻る。

その他詳細

シャワー

キャンプ泊はもちろんのこと、途中立ち寄らせて頂くゲルにも基本的にはシャワーがありません。

川や湖で水浴びをして汚れを流す訳ですが、殆どの場所では石鹸なんて使ってはいけないので、皮脂が残って不快にはなります。

食べ物・飲み物

ガイドさんが作ってくれる料理を毎食食べますが、荷物の都合もあるので、とても質素なものです。また日本人からすると、肉がかなり獣臭いので、気になる人はキツいと思います。

飲み物も荷物の都合上持ち歩けないので、基本的には川や湖の水を煮沸して飲みます。

綺麗な水ばかりとも限らないので、土や藻、プランクトンが浮いている事もあります。しかし、コーヒーや紅茶にして飲めば意外と気になりません。冷たい飲み物が飲めないのは結構辛かったので、煮沸した後はカップごと川や湖で冷やして飲んでいました。

ゲル

2日に1回ほどゲルに泊まっていたので、友達のゲルなのか聞いてみると、「たまたま見つけた」と言っていました。つまり、初対面の人のゲルのようです。

遊牧民の感覚では、旅人は「ニュース」を持って来る人というポジションらしく、話題が限られる遊牧生活においては、旅人が訪れることは楽しみの一つらしいです。そのため、非常にもてなして頂けます。

お邪魔させて頂いているということで、何かお手伝いできることがあればお手伝いすると喜んでもらえます。僕たちはヤクの乳搾りや糞の片付け、薪割りや子供の遊び相手なんかをしていました。

ゲルショップ

極稀にゲルに紛れてショップを営んでいるゲルがあります。

そこでは、少し割高ではありますが、お菓子やジュースなどを買うことができます。簡素な食事に飽きたら買ってもいいと思います。

途中訪れるゲルで子供たちにお菓子をあげたら喜ばれるので、配る用にも買っておいていいかもしれません。

誤解を招きたくないので念のためですが、遊牧民の子供にお菓子をプレゼントすることと、途上国の貧しい子にお菓子をプレゼントすることは全く意味が違います。

遊牧民は遊牧生活をしているため、物を手に入れるハードルが高いので、喜んでもらえます。

途上国の貧しい子どもは、お菓子を渡すと売りに行ってしまったりする可能性があるので、渡す際は気をつける必要がある、という違いがあります。

それを理解した上でプレゼントしていました。

トラブル

不慣れな環境から、いくつかトラブルが発生しました。

①乗馬初心者でありながら長時間の乗馬を毎日繰り返していたので、一度だけ落馬しました。運良く上手いこと受け身が取れたので無傷でしたが、基本に忠実に乗っていれば防げたと思います。

②乗馬の振動から最後3日間くらいは頭痛に悩まされました。

③食事に当たり、嘔吐しました。恐らく油にやられました。

④乗馬に慣れない最初の数日間は体の節々の痛みや内出血、傷に苦しみました。

旅で一番の思い出になった

シャワーは浴びられず、獣臭い食べ物を食べ、川や湖の水を飲んで過ごし、時には吐いたり落馬したと聞けば、なんて酷い旅なんだ、と思うかもしれません。

しかし、馬で草原を走る、ゲルに泊まる、馬乳酒を飲む、馬頭琴の演奏を聴く、ホーミーの歌声を聴く、草原の星空を観る、といった全ての夢を叶えることができたモンゴルの馬旅でした。

そして、トータルして振り返ると、悪い出来事も全てエキサイティングで楽しいものでした。

大自然に囲まれ、大自然の中で生きた経験はかけがえのない大切な思い出になりました。

旅で一番の思い出は何かと聞かれたら、このモンゴルの馬旅だと答えます。

旅の日記を読んで頂ければ、より詳細な雰囲気が分かると思います!

↓↓↓↓↓

https://senmasao.com/category/diary-of-traveling-around-the-world/mongolia/

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せんまさお

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シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。
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