【世界一周#92】石灰岩のタワーカルストが有名な街、桂林

起きたら朝の7時だった。15時間くらい寝ていたようだ。狂ってる。

シャワーを浴びてようやく目が覚めた。よく考えれば一昨日シャングリラを出てからバス→夜行列車→高鉄(新幹線)と30時間くらい移動しっぱなしだったんだ。無理もないだろう。

雨は今日も降り止んでいない。天気予報を見ると、今週はずっと雨らしい。桂林には景色を見に来たが、ノービザ滞在なので中国には15日間しかいることができない。

しょうがなく今日観光することにした。桂林といえば、ニョキニョキと上に伸びる細長い変わった形の山々の景色が有名で、その中でも見どころは川沿いに集まっている。専門用語で言うと「石灰岩のタワーカルストが林立している」らしい。桂林からそれらを観る観光船が出ているが、安いとは言えない金額だ。

僕は電車とバスを使って、川の中でも特に素晴らしい景色が集まっているという街、興坪鎮まで来た。歩いて景色を観ようと思っていたが、雨が降り続いておりそれも難しい。

小腹が空いていたので、台湾風のピタサンドが食べられるお店に入った。店長が僕に話しかけてくるが、何を言っているのか分からない。

ピタサンドを食べてお店を出ようとしたところ、また何か話しかけてくる。紙に文字を書いてもらったところ、どうやら日本のお金と中国の人民元を交換してほしいらしいことが分かった。

紙幣がいいというが、僕は両替用の1万円札しか持っていない。人民元だと600元くらいだと言うと驚いていた。中国の紙幣は最大でも100元(1660円程度)だからだろう。

硬貨を少しだけ持っていたので100円玉を見せた。約6元だが、せっかくなのでプレゼントした。彼は中国人のステレオタイプの通り、手を合わせてシェイシェイと言っていた。

僕はものすごく気になっていることがある。海外の最小通貨単位(もしくは事実上流通している最小通貨)が1円より大きく、また日本よりも物価が低い国は不便がないのだろうか。

日本人目線だからそう考えてしまうのだろうが、中国は1元で約16円だ。一応、角という元の10分の1の補助通貨があるが、5角を辛うじて一度見ただけで、基本的には元単位で値段が決まっているようだ。

日本のスーパーで299円とか298円とか1円単位の争いが起きている中、通貨が違うからと言って16円とか8円とか一気に金額差ができるのは不思議に思える。それが物価が高い国ならば、まあ16円とか小さなものなんだろうけど、日本よりも物価が低い国の16円は160円とかの感覚であることもあり得るだろう。いつも違和感があるので詳しい人は教えてください。

ピタサンドだけでは腹が膨れなかったので、草餅と焼き鳥を30本食べた。今日も豪快かと思いきや、焼き鳥はミルキーを細長くちねったくらいのサイズしかなく、そもそも30本セットで売っていたものなのだ。なんなら竹串の方が重量があるだろう。

このタイプの焼き鳥はよく見かける。オーダーするとその場で1分とかからず焼いてくれる。一つ一つが小さいからすぐに焼けるのだ。また、小分けしていることで表面積が広くなり、味がしっかりと付いていて、おつまみにピッタリなんだろうけど僕はお酒が飲めないのでそれは知らない。コカ・コーラには合う。

川沿いで焼き鳥を食べていると、船乗り場を見つけた。桂林からだと高い船賃も興坪鎮からだと安い。約1時間のコースのチケットを買い、船の到着を待った。

船乗り場のすぐ横で蒸したトウモロコシを売っていたので買って食べた。甘くておいしい。我が家では家庭菜園でトウモロコシを作っていたので、なんとなく懐かしい気分になる。

ようやく船に乗り込んだが、6人席で僕以外は友達同士という気まずい席だ。そんな中、客室乗務員が僕がどこから来たか聞いてきた。日本ですと言うと全員がこちらを向く。

一人は僕の動画を撮りながら、「アイムチャイナ」とかよく分からないことを言っている。君はそこまでスケールがでかくない。きっと僕の反応を撮りたいんだろう。そして悪意はないんだろう。

とりあえず一人英語が分かる人がいたので助かった。話していると、輪に入れてもらえたようで、持っていたフルーツとトウモロコシを一緒に食べようと言ってくれた。

馬蹄というらしいフルーツは繊維質すぎるがナシに似た味でとてもおいしかった。ミカンも驚くほど小粒だったが、甘さが詰まっていておいしい。トウモロコシは返した。

程なくして船は出航し、客室乗務員のキンキン響くアナウンスが始まった。全く聞かない乗客たち。何のために乗ったのか目的を忘れてしまっている僕に興味津々な近くの方々。

雨だけならよかったが、霧が深い。ほとんど見えない風景を背景に記念写真の撮影が始まった。どうやらお金を払えばアルバムにして貰えるらしい。僕は霧とのツーショットはいらないので大人しくしていたが、周りの人が一緒に撮ろうと言ってきた。

お気持ちはありがたいので一緒に映るだけ映っていると、客室乗務員が「なんであなたも一緒にいるの?」と聞いてきた。他の人に聞いてくれ。

記念写真の間は船が止まる。約1時間のツアーの内、20分くらいはこの写真の時間だった。僕はもらった馬蹄を食べながら霧でほとんど見えない外を眺めていた。

その後、20元札の裏側にデザインされている風景が見えるポイントへ行った。しかし霧で何も分からない上に雨が強くなって船内に入らざるを得なくなった。

船着場へ帰ってきた。フルーツをくれたりした方々にお礼を言い、僕は桂林の街へ帰ろうとした。しかし電車は2時間後で、宿の近くではなく少し離れた駅までの便しか空席がなかった。

寒い駅構内で電車を待ち、桂林の街へ帰ってきたが、宿まで距離がある駅なのでバスに乗る。電車到着直後だけあってバス停の人が多い。バスが着いた瞬間、列を作るという概念のない人びとが入り口に一気に突っ込んだ。

老人は押しのけられ、子供は押し潰され、誰のものか分からない叫び声が響く。こんな地獄絵図を誰も望んでないだろうから列を作ればいいのに。僕は流れに身を任せて車内に入った。

宿の近くのバス停まで座れず、なんかヘトヘトで宿に帰った。帰った直後に日本人と会った。彼女はこれから香港に向かうらしい。僕もビザ期限の更新のために行く予定なので、香港での再会を約束して別れた。

昨日15時間寝たとは思えない疲れようだ。天気が悪いからかな。寒いからかな。

I visited to a small town that is famous for beautiful landscape such as unique mountains. I wanted to walk to watch the mountains but it was rainy so I bought a ticket of ship. I joined to an hour tour by ship. Actually, I didn’t watch these mountains clearly because of fog. It’s ok. I’m ok.

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せんまさお

せんまさお

シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。

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