トーストがやけにうまい。近所に炭火でトーストを焼いている屋台がある。3日連続で通っている。
こだわって炭火というわけではなさそう
まだ小さなネズミがバターを齧っている。店主に見つかって殺されないことを願って横目で見る。かわいい。野良牛や野良豚、野良ヤギや野生の猿などデカイ生き物ばかり見ているせいか、小さいネズミがすごくかわいい。
ネズミが齧ったかもしれないバターがたっぷり塗られたシュガートーストとチャイで朝ごはんを済ます。
宿の屋上でのんびりしていると、野生の猿が暴れはじめた。猿は人間と似ているだけに、動作一つ一つに妙に親近感を覚えるが、根本的に理性の有る無しで大きく違っている。トタン屋根をガシガシ揺らして遊ぶ猿を眺めながら、毛づくろいしてほしいなぁとか思っていた。
宿のロビーにはペットのしわくちゃの犬がいる。おでこのシワを伸ばすと白目の部分が見える。胴体はプリプリしていてかわいい。来客があるたびに、その人の膝の上に乗っていく。いい仕事をしている。
太鼓の練習場兼レストランで昼食後、男4人でケーキを食べた。まさかインドでアップルパイを食べるとは。バラナシは食には困らない。
クマのアップルケーキ
ケーキの後は僕はガンジス川の対岸へ行ってみた。雨季には川に沈んでしまう場所が、砂丘のような土地になっている。そこでラクダや馬に乗ることができる。僕は対岸に見えるバラナシの街の写真を撮ったり、一緒の船で来たインド人たちと散歩したりした。
宿に戻り、同じ部屋の方々にさよならした。本当にメンツに恵まれた。僕はいわゆる宿に沈没している人や、拳をくっつけて挨拶するような人、頭になんか布を巻いている人、なんか布を巻いている人、布は苦手だ。なぜなら僕はよく移動するし、頭を下げて挨拶するし、布を巻かないタイプだからだ。そんなこともあり、布の人たちがたむろしているような日本人宿は基本的に泊まらないタイプなのだが、ルドラゲストハウスは健全な雰囲気で居心地がよかった。バラナシでの思い出はいつもみんなと一緒でした。本当にありがとう。またケーキ食べに行こう。
リキシャを捕まえ、駅へ向かっていた。
道中、僕は見てしまった。
道端で焼かれている遺体を。
朝方や夕暮れ時にインドでは道端のゴミを燃やす。だから道にみんなゴミを捨てるんだろう。
またゴミ燃やしてるわぁ、と、リキシャから道端の火を眺めていると、火の中に人の形が見えた。ガソリンでもかけているのか、轟々と遺体が燃えている。
昨日火葬場で見た光景とは違う、救われない切なさが胸を締め付けた。薪すら使ってもらえず、アスファルトで舗装されたゴミだらけの道端で。思わず目を背け、リキシャの前を見るようにした。
駅に着いた僕は、日が暮れてもライトが点いていない薄暗いプラットホームに座り込んでいた。今日は満月。月が燃えるようなオレンジ色で輝いている。
なぜかこのホームだけ暗かった
買い込んだ夜食を食べながら電車を待った。到着時間を過ぎても電車は来ない。運行状況を確認したが、オンタイムと表示されるばかりであてにならない。
時間を30分ほど過ぎた頃、騒がしいプラットホームにアナウンスが流れた。
「×××××インコンビニエンス×××」
上手く聞き取れない。ただ、なにかインコンビニエンスな何かがあったんだなと思い、駅員さんに聞いてみた。
「キャンセル」
まさかの電車の運行取りやめだった。登録しているメールアドレスにメッセージが届いた。
「やむを得ない事情で電車の運行はキャンセルします。ご迷惑おかけしてすみません。」
なんてことだ。すぐに別の電車を予約しなおした。インドの電車は主に予約制の寝台車か自由席の座席しかない。次の目的地まで14時間かかるが、自由席の座席は座れたらラッキーくらいのかんじである。通常は通路までパンパンでとてもじゃないが大きい荷物がある僕はとてもゆったりとは乗っていられない。
寝台車の予約はキャンセル待ちの状態。駅で電車の時間を待った。出発予定時刻30分前。僕の予約は結局とれなかった。
もう夜の10時半だ。寒い中、コンクリートの床の上で電車を待っていたので身体がかじかんでいる。元の宿へはリキシャを使わなければ戻れないので、とりあえず明日の朝の電車を予約した後、駅の近くの宿に転がり込んだ。
チェックインの手続きを待つ間、フロントにインド人のおばあさんがやってきた。ケーキを手づかみで持っている。そしてそのまま僕の口に突っ込んで一言。
「今日は私のバースデー」
ハッピーバースデーと言おうにも、結婚式のファーストバイトみたいなかんじで巨大なケーキで口が塞がれて喋れないのでモゴモゴ言いながら拍手を送った。
最後まで強烈だ。インド。
I had lunch with my roommates. After lunch we ate apple cake also with friends who are only men. After that, I went to opposite place of Ganges river. There are some hoses and camels. I took some photos and just walk around there. I check ed out my hotel today and said goodbye to my friends. I wanted to get on the train that I have reservation but it was canceled all of sudden. I wanted to take another reservation but I cannot take it so I stayed the hotel in front of the station. When I waited check in, the elder woman gives me a piece of cake by her hand and said “today is my birthday”. I was surprised and said happy birthday.
せんまさお
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