宿の人がバイクで駅まで送ってくれた。昨日チェックインの時に来てくれた人ではなく、突然部屋に入って来たので驚いた。
中国語がわからんと言っているのに、決して曲げようとせずベラベラ話している。そしてその時はスタッフかどうかも分からなかったので誰やねん状態だった。
15分ほど中国語と英語もしくは日本語で話し合った結果、駅まで送ってくれる人だと分かった。
なぜそんなに、時間がかかったかと言うと、そのおじさんは翻訳アプリに入力することができなかったからだ。手書き入力モードにしても字が汚すぎてアプリが認識しないもんだから困った。
汚すぎる字を解読してようやく分かった。漢字が分からない国の人なら警察にゴーしていたところだろう。
二人でバイクに跨る。出発早々、道路を逆走している。お願いだからやめて。
バイクのまま駅の構内へ入っていく。これ大丈夫なん?とドキドキする。握手で解散。目の前が荷物検査場だ。
ふと思いついた。ここ西安はシルクロードのスタート地点(洛陽のことは忘れよう)。ここでお茶でも買ってヨーロッパへ持って行こう。
現代版シルクロードをしてみようと安いお茶を購入。生産地はもちろん西安。
意識してなかったが、これからしばらくシルクロードを進むつもりだ。
電車で向かったのは成都。パンダの名産地。
成都に着き、宿に向かう。英語が達者なスタッフが対応してくれる。部屋へは別のスタッフが案内してくれるらしい。
成都に来たのはパンダと九寨溝が目的だ。案内してくれているスタッフに九寨溝行きのバスの場所を聞いてみた。
「コース、アーフェイフ」
すみません、僕は中国語は話せませんと伝えると、中国語ではないという意味だろうか手を振っている。
よく聞いてみると、
「クローズ、アースクエイク」
と言っている。えっ、マジで?と日本語で聞くと「フェス」とのこと。たぶんイエスと言っている。
すぐに調べてみると、2017年に起きた地震で閉鎖されているらしい。ちなみに九寨溝とは世にも鮮やかな湖のことで、成都から10時間くらいバスで行ったところにあるやつである。
まあもう来てしまったんだからしょうがない。ところでなんでさっき日本語で、えっ、マジで?って聞いたのが伝わったんだろう。
とりあえずもう夜でお腹が空いた。成都は四川省にある。四川省といえば麻婆豆腐でしょうと思いつき、自転車を借りて街へ出てみた。ところがどっこい、街の中心へ行けば行くほど大都会だ。
エルメス、グッチ、ルイヴィトン、どれも用のない店が並ぶ。更に突き進み、だんだん街から離れてきた。
そして見つけた雨田飯店。雨のように汗の垂れる四川麻婆豆腐を食べさせてくれるんだろうなヒーハーと大人しく席に座って注文。
数分後、熱々激辛そうな麻婆豆腐の登場。隣のお客様からですみたいなかんじでスープがスライドしてやってくる。ご飯くださいと言うと、3秒くらいで持って来てくれた。なにその技。
真っ赤な油で豆腐が染められている。一口食べると早速舌が痺れる。辛いかと言われれば辛いのだが、嫌な辛さじゃない。唐辛子の辛さはそこそこに、山椒と生姜の辛さのミックスも合わさって辛さを作っている。
たぶん日本語の「辛い」ではジャンルとして大きすぎる。辛いけど辛くないのに、頭から汗が吹き出ている。最近新陳代謝が良すぎる。
顔面を汗がしたたる。舌はピリピリと麻痺している。辛いのに旨いから箸が止まらない。一気に食べ終えて大人しくお金を払って店を出る。
コーラを飲む。まだ舌がピリピリしている。まるで電気を流されているようだ。唐辛子の辛さは消えても、山椒の辛さはいつまでも消えない。
宿に向けて自転車を漕ぐたびに、頭皮を抜ける風の冷たさを感じていた。(ハゲてはいない)
せんまさお
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