【世界一周 番外編#1】~カジノ日記1日目 罪悪~

宿から一番近いPonte16というカジノへやってきた。前回の勝ちが忘れられず、昨日からはやくカジノへ行きたくて落ち着かなかった。前回のように一日42,000円カジノで増やせるのなら年収1,500万円を超える。世界10周はできそうな金額だ。

しかしいざカジノへ来てみると、ディーラーを疑っている自分に気づいた。(もしかしたら自分の顔を覚えていて、前回勝ったから今日は負けるように仕組まれるんじゃないか)

所詮4万円程度の勝ちなので、VIPゾーンの最低ベット額でしかない。そんな事を考えてしまうくらいビビッていた。

最初は感覚をつかむために、ゲームセンターのような機械式の台で勝負することにした。今日も大小で勝負したい。しかしPonte16の機械式の台は少なく、土曜日ということもあってなかなか席が空かない。

仕方がないので旧リスボアに移動することにした。外は雨が降り出していた。フェリーターミナルから宿まで移動するためにリスボアの無料シャトルバスに乗ったのだが、その際に「折り畳み傘無料プレゼント券」を貰っていたことを思い出した。

傘は新リスボアで貰えるらしい。旧リスボアに行く前に新リスボアで傘を貰う事にした。いいお土産にもなるだろう。

傘を貰いにいく途中、大小の機械式の台が大量にあるのが見えた。リスボアには1台しかないので、更に予定を変更して新リスボアで賭けることにした。

前回の作戦(①三連続大もしくは小が出たらその逆にベット、負けたら倍額ベット。②三連続で出ていない数字に1つにベット、負けたら倍額ベット。)に加え、損切りを作戦に加えることにした。掛け額が1,000香港ドルを超えたら損を確定させることにする。つまり、最低ベット額が200香港ドルの場合は、3回連続負けるとそこで損確定となる(100香港ドル単位でベットする場合)。機械式の台の場合は最低ベットが40香港ドルなので、6回連続で負けるとそこで損確定となる(10香港ドル単位でベットする場合)。ギリギリ耐えられるくらいの損の額であり、これ以上の損が確定すれば旅に影響が出る可能性があるからだ。

資金は2,000香港ドル。前回勝った際の残りであり、手持ち金額の全てでもある。開始から約15分後、6回連続で負け、損切が確定した。3回連続で大もしくは小が出たタイミングで賭け始めるので、9回連続で大もしくは小が出なければ起こりえないことだったが、起きてしまった。9連続で大が出たのだ。6連続で負けたということは、損の額は1,590香港ドルである。

1回目:40HKD

2回目:50HKD

3回目:100HKD

4回目:200HKD

5回目:400HKD

6回目:800HKD

計:1,590HKD

最初に90香港ドル勝っていたので、500香港ドルの資金が手元に残った。信じられないことが起きてしまった。ディーラー相手の勝負の場合はほんの3連敗で損が確定してしまうが、最低ベット数の少ない機械相手に負ける事態が発生するとは想定していなかった。いや、正確には、負けることを想像すらしていなかった。

僕の負けに関係なく、機械は淡々と次のサイコロを振っている。また大だ。賭けなくてよかったが、今はそんなこと関係ない。自分だけ時間が止まったかのように静かな時間がながれている。緊張でカラカラに乾いた口のはずなのに、ない唾を飲み込んで我に返った。

一度落ち着こうと、外に出た。キラキラと輝くカジノのイルミネーションが綺麗だ。たった今、一瞬にして1,500香港ドルを失った。自分でも動揺しているのが分かる。日本円で21,000円程度だ。数週間前まで300円の宿に泊まっていたような金銭感覚の自分からしたら、それはとんでもなく大きな額のように思えて、罪悪感でいっぱいだった。

負けを取り戻さなければ、と僕はPonte16へ向かった。ディーラーのテーブルへ向かう。500香港ドルをチップに変え、小が3回連続で出ているテーブルに200香港ドルを賭ける。大が出て負け。それを取り戻すために300香港ドルを賭ける。更に大が出て負けた。600香港ドルを賭けて取り戻したかったが、自分はもう100香港ドルすら持っていないことに気づいた。先に両替しておけばよかったものの、早く取り戻さければ、とすっかり忘れていたのだ。何をやっているんだ。今から両替しに行っても間に合わないのでそのまま次の出目を確認した。次は小が出た。

急いで両替所へ行った。今思えばレートが悪いが、一刻も早く負けを取り戻さなければ、とレートを気にしている余裕はなかった。

この資金ではディーラー相手だと多く勝負できない。大小の機械の台へ向かったが、相変わらず席が空いていない。その隣に機械式のルーレットがあるのが見えた。もうなんでもいいから早く賭けたかった。赤黒を当てるだけなら大小とほとんど一緒だろうと賭け始めた。しかし三回連続で同じ色が出たタイミングを待つことなく、とにかく賭けに賭け続け、賭ける額も直前の負けを取り戻すように倍額かけるでもなく勢いで賭け続けた。頭は完全に働いていなかった。勝ったり負けたりを繰り返し、結果的に手持ちは1,000香港ドル程度に減っていた。

一度冷静になろうと夕飯を食べに外に出た。今思い返しても何を食べたのか覚えていない。たぶんマクドナルドだろうが、意識は完全にカジノ、しかも負けたことへの後悔に向いていた。

場所を新リスボアに変えた。更に日本円を香港ドルに両替し、大小の機械に向かう。500香港ドル程度価値を重ねていった。そしてまた負けが連続し始めた。機械の最低ベット数は40香港ドルの設定だったが、勝った際の利益を少しでも増やそうと、100香港ドルを最初に賭け、負ければ150香港ドル、更に負ければ300香港ドルと賭けることで、負けが続いた場合でも次に勝てば50香港ドルの利益が確定するように賭けていた。しかし、最低ベット数の金額は、連続して負けることができる回数の上限を下げることにつながる。4連続で負けが続き、次は1,200香港ドル賭けなければ負けを回収できない場面になっていた。しかし手持ちは1,000香港ドル丁度しかない。僕はその1,000香港ドル賭けた。損切りラインを決めていたことが頭をよぎったが、自分で自分を止めることができなかった。次は絶対に勝てると信じていた。ついに予想が当たった。思わずガッツポーズをし、ヨッシャと声がでる。しかし画面上の残高は0のままだ。そして気が付いた。僕はベットする位置を間違えていたのだ。この場面では辛すぎるミスだ。プレッシャーで疲れていたのだろう。

僕はほとんど全ての現金を失い、今日の負け額は3,310香港ドルになっていた。日本円で46,340円程度だ。先日の勝ち3,000香港ドルを上回っていた。差し引きすれば310香港ドルと安くはないが許容できる金額だ。しかし、勝ちにかまけて香港で散財していたので、それを考えると負け越すのだけはあってならない。

喪失感がひどい。節約に節約を重ねた旅の中、ギャンブルであっという間に46,340円を失った現実が受け入れられない。もう何も考えたくない。宿に帰り、スマホでサイコロのアプリをダウンロードした。ひたすらサイコロを振り、シミュレーションする。連続で大もしくは小が何度も続くことはなかなかない。これは僕の推測の域をでないし、都市伝説的な話として聞いてほしいが、機械式の台はサイコロの目を操作する機能を持っているように思う。でなければ、サイコロの大小が7回も8回も続いたり、ゾロ目が頻発したりすることなんて確率的に考えづらい。サイコロを振りながら明日の作戦を考えていた。

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せんまさお

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シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。
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