【世界一周#99】スターフェリー

もっと安い宿があったので移った。チェックインの時間までまだ時間があったのでフロント前で無料のコーヒーを飲んでいた。

すると突然日本語で話しかけられた。彼は俳優兼ムエタイ選手兼心理学者で7ヶ国語が喋れるスーパー上海人だ。旅してるとたまになんでこの人フラフラしてんだろうっていうハイスペック人間に会う。

ハイスペック上海人の部屋に荷物を置かせて頂いて、僕はまた先輩に会いに行った。飲茶ランチに連れて行って頂いたが、これまたとんでもなくおいしい。海老シュウマイやら牡蠣のチヂミやら贅沢な食事。本当にいいお忙しい中、こんなポンコツのためにお時間頂けるだけでありがたいのに、またもやご馳走になってしまった。

先輩と別れ、香港島の海岸沿いへ行ってみた。かつて巨大なアヒルのバルーンを浮かべていたことで有名なあの場所だ。今は僕の知らない顔以外ミッキーみたいなバルーンが浮かんでいた。

そのまま歩いているとフェリーターミナルを見つけた。九龍半島へのフェリーが出ているみたいだ。地下鉄で九龍半島へ戻るよりも安かったので、チケット(コイントークンだが)を買い、フェリーに乗り込んだ。

「スターフェリー」

なんか見覚えがある。なんやったっけかなーと考えていると、小説「深夜特急」で有名な沢木耕太郎が香港で乗ったって書いていたそのフェリーだった。

もう何十年も前の話なのでさすがに船自体は変わっているだろうが、名前はそのまんまだ。インドに引き続き、またもや沢木耕太郎ロードを歩んでしまった。彼は重慶大厦に泊まったようなので、せっかくならその宿も探してみようかな。

九龍半島に戻り、チェックインのために宿に戻った。スーパー上海人がまだロビーで話している。彼は「人が好き」と言っている。

僕は人が好きなんだろうか。人が好きってなんなのかあんまりよく分かってない。聞かれたら好きと言うけど、そもそも僕はシャイなのでコミュニケーションには気合がいる。

人の種類を分ける方法はいくらでもあるけど、内向的、外交的と言う切り分け方がある。なんかの本で読んだが、内向的な人と外交的な人はそれぞれパワーを溜める場面が違うらしい。

内向的な人は、一人の時間にパワーを溜める。外交的な人は人と一緒にいるときにパワーを溜める。それでいくと、やっぱり僕は内向的だ。

人といるのが嫌とか言う訳ではもちろんないし当然楽しい。が、一人の時にパワーを使うなんてことは全くない。そして「思いっきり友達と遊んで元気になった」みたいなこともあんまりない。思いっきり遊んだら疲れるだろう。

もちろん、落ち込んでパワーがなさすぎるときの励ましとかは嬉しいが、パワーの充電自体は完全に自家発電タイプだと思う。いくら励まされようが、自分の気持ちの整理の付け方次第なところがある。

そんなことは置いておいて、スーパー上海人の部屋から荷物を出して自分の部屋に移した。

さらに話は変わるが、実は僕は喫煙者である。僕をたびにのめり込ませた6年前の旅、その時うっかり吸い始めてしまい、今でも辞められない身体になってしまっている。真面目そうなフリしておいて本当に恥ずかしいが、完全にニコチンに依存しているのだ。

そしてなぜ急にタバコの話をしたのかというと、香港はタバコが本当に高い。日本の倍近くするのだ。ネパールなんか1箱80ルピー(80円程度)だった。そんなもの買ってられないのに、海外からの持ち込みの非課税枠も19本までというごく僅かな数に限られている。

香港にいる間くらい我慢しようと思っていたが、僕みたいな意志の弱い人間は、旅という有り余る時間の中で禁煙など無理な話だったのだ。

そして僕がすがるように向かった先は重慶大厦。このカオスになら怪しい安いタバコがあるかもしれない。くまなく探したが、そんなものは見つからなかった。もしかしたら聞けばあるのかも知れないが、怪しいことはやっぱりやめておこう。

そして次に向かった先はタバコ専門店。手巻きタバコなら安いと聞き、買いに行った。

ものすごい量のタバコ葉が売っている。巻紙とフィルター、そして安めのタバコ葉を買い、宿で巻きに巻いた。

1時間半で38本巻き上がった。計算してみると、市販の紙巻きたばこと1本あたり1円も違わない。しかも巻くための器具も買ったのでマイナスだ。なんてこった。たぶん慣れてないので詰めすぎたんだろうが、実際のところ値段はあんまり変わらないようだ。

ただ、市販のものと違って長時間吸えて味も良いので満足感はあるから本数は減ると思う。たぶん。目指せ禁煙。

晩御飯はお昼の残りをタッパーに詰めてもらっていたので、それとカップラーメンを食べる。ひもじく聞こえるが、タッパーの中身はゴージャスである。ご馳走になった上に残りを持って帰らせて頂ける仏のような先輩に感謝し、宿のフロントの机で食べていると、フロントのスタッフは少し嫌そうな顔をしていた。スペースがないんだからしょうがないだろう。

明日はついに世界一周100日目。あることをする。楽しみで寝られる気がしない。

I met the friend also today. We had lunch together. We ate Hong Kong’s traditional food “Yam cha”. It was so so so delicious. We were really full so I took it away to my hotel. After that, I walked beach side. I found ferry terminal. I got on the ferry to go back to my hotel. I remembered that this ferry is famous for the Japanese novel. The author got on the ferry and he wrote about this ferry. I was impressed by this ferry. Hong Kong is nice.

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せんまさお

せんまさお

シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。

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シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。