【世界一周#82】僕はサンダルですのでバスで下山します

朝陽に照らされるヒマラヤ山脈を期待していたが、辺りは雲に包まれていた。当分晴れそうもないので、硬いベッドへ再び潜り込んだ。

午前8時。雲は少し残っていたが、うっすらと山の輪郭が分かるほどには晴れていた。もし完全に晴れていれば、この宿は最高の立地だ。ヒマラヤ山脈を眺めるにあたって、目の前を遮るものが全くないのだ。

同じ宿に泊まっている団体客の日本人も写真を撮っている。僕の第三のふるさと、大阪から来られたらしい。

皆さんの写真を撮ってあげ、一緒に宿を後にした。バス停まで話しながら移動した。皆さんはこれからトレッキングがてら下山されるらしい。僕はサンダルなのでローカルバスでカトマンズへ戻ることにした。

カトマンズで遅い昼食を食べてからは、元居た宿に戻った。まだ日本人のKスケがいる。彼は僕がルンビニから帰ってきたのと同じ日に宿にチェックインしたのだが、その日まで三週間かけてエベレストベースキャンプへのトレッキングに行っていた強者だ。なんなら彼は世界一周経験者でもある。

彼は完全に燃え尽きており、宿でHUNTER×HUNTERを読むことから抜け出せなくなっていた。

「チャイ飲みに行きましょう」

今のKスケからHUNTER×HUNTERとミルクティー(チャイ)を取ったら何も残らない。とりあえず宿でチャイを飲み、その後はお土産を買いに行くことにした。各国一つは自分用のお土産を買いたいと思っているからだ。

ネパールの場合は欲しいものが2つあった。1つはククリナイフ。グルカナイフとも言う。刃の方へ向かって「くの字」に屈折しているナイフであり、かつてグルカ兵が戦闘の際に使用していたナイフだ。グルカ兵はそのあまりの強さからイギリス軍で傭兵を務めていた過去がある。

昔何かでククリナイフについて本で読んだことがあり、いつかネパールに行ったら欲しいと思っていたものだ。値切りに値切ってなんとか安く買うことができた。

もう一つはネパールの寺院なんかで見ることができるカラフルな仏教の旗だ。これはなんとなく自分の部屋の飾り付けに使いたいと思って買った。

お土産を買った後も僕たちはチャイを飲みに行った。Kスケとは気が合う。彼もおしゃべりクソ野郎の部類の人だ。

いつものぶっ壊れそうな木のベンチに座り何杯もチャイを飲む。いつの間にか日が暮れてきたので今夜も日本食料理屋へ。明日から僕は中国へ行く。カトマンズ最後の夜は鍋焼きうどんにした。ネパールもヘッタクレもないが、うまい日本食が食べられるのもネパールらしさと言い訳して熱々の鍋焼きうどんを食べた。

I couldn’t watch a sunrise in Nagarkot because of the bad weather. I met some Japanese group in our hotel. They came from Osaka city that is my third home town. We talked and went back to bus stop together.

After arriving in Kathmandu, I bought some souvenirs such as Nepal traditional knife, buddhism flag and so on.

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せんまさお

シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。