【世界一周#100】ギャンブル

もう100日目になってしまった。ミャンマーで会った方は3ヶ月で世界一周すると仰っていたので、もう終えてる頃かな。

100日目を記念して今日はマカオのカジノへ大儲けしに行く。僕は普段ギャンブルはしない。唯一、親戚がボートレーサーなのでその応援のときについでに100円分とか買うくらいだ。しかしやるからには絶対に勝つ。いや、そもそも負ける気がしない。

今の宿はコーヒーが無料なのでガバガバ飲んでしまい、そのせいなのかカジノへの高揚なのか昨晩は午前3時過ぎまで寝られなかった。

朝一でマカオへ向かおうと思っていたのに起きたらもう9時だ。用意をしているとスーパー上海人はもう起きていた。彼曰く午前4時に起きて1時間ずつ二言語の勉強を毎日しているらしい。今日もハツラツとしている。

身仕度を整え、マカオ行きのフェリーターミナルへ向かう。近道しようと公園を抜けて歩いていると、スーパー上海人がランニングしていた。

「オノさーん!ここで何してるんですか?一緒に走りますか?」

マカオへ行く旨を伝えると、

「いくら賭けるんですか?賭けすぎはダメですよ!」

なんて良い方なんだ。彼は本当にスーパーだ。僕は手持ちの1,000香港ドル(14,000円程度)を全てを賭ける予定だったが、彼が心配そうにしているので、500香港ドル(7,000円程度)までにしときますと伝えた。

マカオ行きのフェリーは九龍半島と香港島それぞれから出ているが、僕の宿がある九龍半島側は便が少なかったので、スターフェリーに乗って香港島へ移動してからチケットを買った。

香港からの一時的な出国になるので、出国手続きをする。やはり出国手続きなど形式的なものなのか、自動化ゲートでパスポートを機械にかざすだけで出国することができた。

フェリーで約1時間、マカオに着いた。入国審査は対面だったが、質問も受けずにアッサリと入国することができた。マカオも入国スタンプはなく、香港と同じく紙切れを受け取った。

フェリーターミナルから各カジノへは無料のシャトルバスが出ている。僕は行きたいカジノが二つあった。一つは以前行ったことがあり、最低ベットの金額が低いPonte16。もう一つはまたもや深夜特急でおなじみ沢木耕太郎が破産しかけたLisboaである。

Lisboaに関しては見学だけでもいいかなと思っていたが、Ponte16に関しては以前行った時に勝たせてもらっていたので、今回も勝ちを狙いに行く。

目標金額は1,000香港ドルと、往復フェリー代+昼食代等の諸経費の400香港ドルを合わせた1,400香港ドル(19,600円程度)の勝ちである。

手持ちは1,000香港ドルしかないので、負けが続けば元手が減り、大きく勝つことは難しくなる。

しかし僕には秘策があった。ここ数日間考えたり調べたりして捻り出したのだ。

大小というゲームがある。3つのサイコロを振ってその目を当てるというものだ。賭け方は色々とあり、ズバリ目を当てるものから、その合計が大きいか小さいか当てるだけというものまである。前回もこれで儲けた。

難易度によって払い戻しの倍率が異なっており、大小を当てるだけのものなら、掛け金の2倍が払い戻される。たとえば、100香港ドル賭ければ200香港ドル払い戻されるので、100香港ドルが利益となる。実際のところ、最低ベット額というものが決まっており、Ponte16の場合は200香港ドルだった。

4~10が小、11~17が大である。大小を当てるとは言ったが、3つのサイコロがゾロ目の時だけは外れとなる。そのため、細かく計算すると、48.6%の確率で当たるのだが、今回は簡潔に50%として考える。

そして、大もしくは小が二回連続で出る確率は50%のまま。三回連続なら25%、四連続で12.5%、五連続だと6.25%となる。

裏を返せば、例えば大が二連続で出ていれば次は75%で小になり、三連続で出ていれば次は87.5%で小になり、四連続で出ていれば93.75%で小になるのだ。

増やすことを念頭に置いているので、限られた時間内にチャンスを掴むためにも、25%の確率で発生する三連続で大もしくは小が出たタイミングの台を狙ってその逆に賭けることにした。

カジノではその場で計算することと、計算していてもスタッフが気づけないので、メモを取ること自体が禁止されているが、事前に計算することに関しては問題がない。

そしてメモ禁止のために、カジノ側は過去の出目を掲示板に表示しているのだ。そのため、僕は三連続で大もしくは小が出ている台を探すことができる。

そして賭け金額だが、資金も多くはないので、最初は最低ベットに合わせて賭ける。200香港ドル賭けて、勝てば200香港ドルが増えるが、当然負ければ200香港ドル減ってしまう。

仮に12.5%の確率で負けたとして、減った香港ドルを取り戻すためには、次も200香港ドル賭ける必要がある。しかし200香港ドルを賭けたところで、マイナスだった収支が0になるだけなので、プラスにするために300香港ドル賭ける。

一度負けたということは、四回連続大もしくは小が出たということなので、次の期待値は更に上がっている。仮に300香港ドルを賭けて勝てば、トータルで100香港ドルの勝ちとなる。

同じように、もし300香港ドル賭けて負ければ、200香港ドルの負けと300香港ドルの負けを取り戻すために、次は500香港ドルを賭ける必要があり、プラスにするために600香港ドルを賭ける。最低ベット額以上であれば50香港ドル単位でも賭けられるが、計算ミスを防ぐために100ドル単位で賭けることにした。

手持ちは1,000香港ドルしかない。つまり、上記の戦法だと連続で大もしくは小が六連続で出てしまえば即破産である。

そしてこの戦法の唯一の問題点が最高ベット額の存在である。もし負けを取り戻すための額通りに賭け続ければ、資金が持つ限り、最終的に負けることはあり得ない。

そこで最高ベット額が設定されているのだが、例えば最低ベット額200香港ドル、最高ベット額2,000香港ドルであれば、四連続で負ければ次で取り戻すことは不可能なのである。Ponte16の場合は、ディーラー相手の場合は最高ベット額が100,000香港ドルだったので、理論上10連続で負けない限りはこの額に達しない。そして、賭け始めが三連続で大もしくは小が続いている場面なので、負けるとすれば13連続で大もしくは小が続いた時だけだ。確率的には0.2%。つまり、100,000香港ドル(140万円程度)用意すれば、99.8%の確率で勝つことができる。

リスクとしては、カジノ側が途中でテーブルを締めてしまうことだろう。カジノについてしばらく様子を見ていたが、途中でディーラーの休憩時間があったので、閉じられた場合は開くまで張り付いておかなければならない。テーブルごとの確率の計算なので、負けた場合に取り戻す確率を上げるためには、同じテーブルで連続してかける必要があるからだ。

まとめると、

1回目:200香港ドル 勝率:87.5%

2回目:300香港ドル 勝率:93.75%

3回目:600香港ドル 勝率:96.88%

→元金1,000香港ドルしかないので最初は不可。

・・・

10回目:153,600香港ドル

→最高ベット額100,000香港ドルなので不可

となる。今一番大きなリスクは三連続の負けだ。勝率だけみると、1回目でほぼ確実に勝てそうだが、掲示板を見て回ると、4連続で大もしくは小が出ていることはザラにあるようだ。確率のようなシンプルな話だけではなく、出目を見る限りは傾向があるようだが、毎日通っているようなベテランでも当てられないような要素は無視する。

あくまで確率を信じて賭ける。三連続で大が出ているテーブルを見つけた。人の山ができているが、体をねじ込み小に200香港ドル賭ける。

あらかたテーブルを囲っている人が賭け終われば、ディーラーはこれ以上動かさないようにと合図をする。ディーラーはサイコロ振りマシーンの蓋を開ける。

大だった。いきなり外れた。12.5%の奇跡が起きたのである。作戦通り、次も小に300香港ドル賭ける。残金は500香港ドル。つまり、これを外せば次に600香港ドル賭けることはできず、いきなり計画倒れである。

結果は小。僕はディーラーから600香港ドル受け取り、手持ちは1,100香港ドルに増えた。5分と経たないうちに100香港ドル(1,400円程度増えたのだ。日本円換算すると現実味を帯びてきて恐ろしい。

勝ったのでテーブルを後にする。三連続で大もしくは小が出ているテーブルに移るのだ。

するとすぐに見つかった。やはり確率はあくまで確率なようで、三連続の奇跡などありふれているようだ。

僕はあっさりと勝ち、200香港ドルを増やした。またテーブルを立つ。そして次の台を見つけた。

200香港ドル負け、300香港ドルも負けた。五連続で小が出たのだ。6.25%の確率だ。一瞬で500香港ドル(7,000円程度)が消えたのだ。しかし先ほど勝っていたので600香港ドルを賭けることができる。

600香港ドルを大に賭ける。手持ちはもう200香港ドルしかない。緊張して口がカラカラだ。しかも皆、小に賭けている。なんでだ、確率で言えば圧倒的に大じゃないか。別に計算しなくても六連続で小が出るなんてまずあり得ないじゃないか。

ディーラーがフタを開ける。

「3・4・4」

耐えた。思わず歯を食いしばりガッツポーズが出る。ディーラーが淡々と1,200香港ドルを払い戻してくる。手持ちは1,400香港ドルに増えていた。

この戦法によって、負けの場合でも最終的には100香港ドルが増え、勝てば200香港ドルが増えていった。僕の手持ちは2,600香港ドルに増えていた。それと同時に精神的にひどい疲れを感じたのでPonte16を後にすることにした。時間はまだ1時間しか経っていないが、この時点で当初の目標額1,400香港ドルを超えていたことに気づいた。高揚なのか緊張なのか分からないが、すっかり忘れていたのだ。

それに気づいたところで肩の力が抜けた。例の沢木耕太郎のLisboaを眺めて帰ることにした。

Lisboaまで歩く。マカオの町並みは香港に比べるとかなり中国寄りだが、所々にポルトガル語の表記があり、香港との歴史の違いを実感する。カジノで儲けているイメージだが、街はどこか古さも感じる。

Lisboaは新と旧で建物が二つあった。沢木耕太郎のは旧だろうと思い、外から写真を撮る。中はどのカジノも撮影禁止だからだ。

入場は無料なので入ってみる。Ponte16と比べると建物の古さは否めない。ここにも大小がある。目標額より200香港ドル多く増えたので、記念に200香港ドルを三連続で大が出ているテーブルに賭けてみた。すると当たり、200香港ドル増えた。もう止めようと、とりあえず無料のコーヒーをもらい飲んでいると、ディーラーではなく自動でサイコロを振るゲームセンターのコインゲームのような台があるのを見つけた。

最小ベット額は40香港ドルからとなっている。興味の方が勝ち、賭け始めると戦法通りに増えていき、手持ちは3000香港ドルにまで増えていた。

頭がボーっとする。もう辞めようと外に出た。試しに新Lisboaにも入ってみることに。こちらはゴージャスそのものだ。この建物自体、マカオのランドマークになるほど派手である。

建物に入ると、高級ブランド時計が売られている。勝った人が買うのだろうか。2階にあるステージではセクシーな格好をした欧米人女性がダンスしている。バブルである。生まれてないから知らないけど。

新Lisboaは最低ベット額が高かったので、賭ける気にならず、記念に名前入りの会員カードを作ってもらってすぐに出た。

外に出ると向かいに旧Lisboaが見える。僕は吸い込まれるように入っていき、また自動でサイコロを振る台の席に座った。

なぜだか分からないが、ディーラーがいるテーブルと違い、大もしくは小が連続で出ることが少ない。

この台は1台しかないので、チャンスが来ている台へ移ることができない。チャンスを待つ間、ルールを眺めていた。僕は大もしくは小にしか賭けていなかったが、それは他の賭け方は複雑で当てづらいと思っていたからだ。

賭け方の種類を見ていると、特定の目1つを当てると、賭け額の2倍が払い戻されるということが分かった。

当たる確率は計算していなかったが、こちらも大小に賭けるのと大して期待値は変わらないように思うので、直前の3回に出現していない数字に同じように賭けることにした。この賭け方の場合、最小ベット数は20香港ドルだったので、2,000香港ドル増えている僕は気楽に、そして賭け方のルールを乱さずに黙々と賭け続けた。

そして日も暮れた頃、僕の手持ちは4,000香港ドルに増えていた。3,000香港ドル(42,000円程度)の儲けだ。この方法、増えるのは遅いが、やはり減らない。

最後にコーヒーを貰い、落ち着いてくると、1,400香港ドルに達したらやめようと思っていたのに気がつけば倍以上になるまで続けていたことに自分で引いた。

しかし結果的に旅の資金が増えたので気分がいい。カジノの無料バスでフェリーターミナルへ戻り、香港へ帰ってきた。

入国審査を再び受けるが、今回は何も言われなかった。あまりに気分が良く、小走りで100日記念を祝うためにレストランへ向かった。そう、吉野家だ。

昨日、近所に吉野家を見つけていたのだ。ギャンブルの後の牛丼なんてまあ酷い話に聞こえるが、久しぶりの日本食だ。牛丼大好き。大盛り牛丼に温泉卵を乗せて47香港ドル(658円程度)。贅沢だがまあ気が緩んでお腹が減ってしょうがないんだからしょうがないでしょう。そういえば紅生姜は置いてなかった。

ニヤニヤしながら宿に戻ると、息を切らしたスーパー上海人もちょうど戻ってきた。11階のこの宿まで階段で上がってきたらしい。

「どうだった?」

息を切らしたまま、心配そうに聞いてくる。3,000香港ドル増えたと伝えると、グッと握手してきて、「2回目は行っちゃダメだよ」と、爽やかに笑いながら忠告してくださった。この人モテるやろうなぁ。

ギャンブルに明け暮れた100日目だったが、ハラハラドキドキで楽しかった。実はまたマカオを経由して中国に戻る計画をしているので、カジノの魔力に再び引き寄せられないか心配だ。そして誰かが僕のこの戦法をマネして損しても知らない。僕は運がいいから。

I tripped to Macau to get money from casino today. I was thinking about a strategy of casino in these days. I tried it and won 3,000HKD!!!!! Yeah~~~~~~~!!!!! Yeah~~~~~~~~~~!!!!! Hoooooooooooooo!!!!!!! The Japanese call this situation “YABAI”!!!!! Oooooooooooo!!!!!!!

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せんまさお

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シャイな僕が世界一周の旅へ。諸事情により緊急でお金が必要だったので一部上場企業のキーエンスへ就職。27歳で退職し、夢だった世界一周をすることに。やりたいことを全部やっている最中です。まずは死なずに帰ってきます。皆が憧れる世界一周だと思いますが、良いところも悪いところも全てそのままお伝えして、一緒に旅している感覚になっていただければ嬉しいです。座右の銘はPLUS ULTRA。「もっと向こうへ」という意味です。好奇心の赴くままにもっと向こうへ行ってきます。好きなコーラはコカ・コーラ。スカッとさわやかコカ・コーラ。LOVE&PEACE。

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